La Domo de mia scivolo

:: 2008-2009年度のベルギーの滞在記 ::

 

4月前

2009年4月1日(水) :キエフ

 

(ミンスク) (20:50)
キエフ 8:50
20:42 夜行電車
(クラクフ) (15:38)
   

待合室 

さてさてさてさて。何をしよう。ガイド本のない「移動」なわけで、キエフ(Київ)に何があるのかいまいち分からない。ウクライナと言えば、チェルノブイルやヤルタ。行きたいけど時間的に難しい。何の目的もなくビールを飲みつつ街歩きを丸一日。ミンスクとは違い屋台もカフェもある。それにしても、ロシア回帰志向のベラルーシの首都があんなに整然としていて、EU志向のウクライナの首都がこれほど雑然としている。資本主義ってなんだ。

ただただ広くスペースがとられた薄暗い待合室。これが一番感動した。どうにも「東」っぽい。

おそろしい話:夜行で駅に着いてからATMでウクライナの通貨を引き出そうとするも、何故か「エラー」。ATMの会社(?)を変えてやるも駄目。しかたないので、駅の反対側に行ってやってみた。すると画面に「Check your card」と出たので、あぁまた駄目かと思い、カードを引き抜いてその場から立ち去った。すると後ろからおばちゃんが追いかけてきて、200UAH札(≒2,500円)を差し出してくる。こりゃ新手の「両替+ニセ警官詐欺」かとおもい邪険に扱う。どうやら違うらしい。言葉は分からないけど、お前のやって言ってる感じ。あっっっっっっっっっ、さっきのATMの!!!現金がしっかり出てきていたらしい。そしてそれを届けてくれたらしい。なんていい人、なんて親切な人。ウクライナが好きになった。

 

:: 1UAH(グリブナ)≒12.3円で計算 ::
・電車代+寝台(Krakówまで)815.20 UAH (≒10,030円)    ・ピロシキ 3.00 UAH (≒37円)
・トイレ 1.75-2.00 UAH (≒22円) ・ピザ 7.00 UAH (≒86円)
・ビール(500ml) 7.00 UAH (≒86円)

2009年4月2日(木) :長距離夜行, 個室寝台, ゲージの変更, クラクフ

 

(キエフ) (20:42)
クラクフ 15:38
   

軌間の変更 

キエフからポーランドのクラクフ(Kraków)まで、時差を入れて20時間。これはもはや夜行の範疇を越えている。寝台は二人用個室の一人使い。これしかなかったわけだけど、これにしといてよかった。朝になると一般客が乗ってくるわけではなく、目的地まで鍵をかけて独占できる。普通のコンパートメントだったらもたなかった。。。

途中、国境のポーランド側の駅で車両のゲージの変更。旧ロシア諸国とヨーロッパは線路の幅が違うので。台車を買えるというものすごい作業を施すわけだけど、このためにこの駅で2時間停車。まぁ個室部屋から作業を眺めながらゆっくりとした時間が過ぎました。

クラクフは思った以上に大きな街で、人が溢れている。あらかじめネットで予約していた宿(The Secret Garden Hostel)まで駅から30分、そして禁煙…。さてこのクラクフ、すごい街だけど、どうだろ???

 

:: 1PLN(ズローティ)≒29.6円で計算 ::
・電車代+寝台(Prahaまで) 322.25 PLN (≒9,540円)    ・ビール(500ml) 2.60-3.60 PLN (≒90円)
・サーモン(スーパー) 8.20 PLN (≒240円) ・サラダ(400g) 9.61 PLN (≒285円)
・スーパー袋 0.06 PLN (≒2円) ・ホステル 85.00 PLN (≒2,500円)

2009年4月3日(金) :アウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所

 

クラクフ 11:05
オシフィエンチム 12:33
17:38
クラクフ 19:35
22:15
(プラハ) (7:15)
   

アウシュヴィッツ第二強制収容所 

今回の「移動」の二つ目のテーマ、アウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所。今日も最高によい天気。クラクフからオシフィエンチム(Oświęcim)まで一時間半。せっかくのいい天気なのに、電車の窓が汚くて景色が見れない。

で、電車の中。私服の男が二人来て「パスポート」と。いちおう警察(?)手帳のようなものを見せて。これは怪しい。ニセ警官!? けど何故に電車の中。たくさんの観光客も現地人もいるのに。分からない。とりあえず、手を放さないという気を使いながら、見せる。それで終わり。何??? 本物なのか偽物なのかいまだに分からない。10年前の事件もあり(⇒参照)どうにもポーランドとは相性が悪い。

ちなみにオシフィエンチム駅、改修中らしくトイレがない。本当に仕方がないので、駅でて右のケバブ屋に行く。何かを買えばトイレ使っていいよと。ビールを一本。ビールを飲む→トイレに行く、の繰り返し。

 

アウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所:オシフィエンチムの駅のInformationには街の地図がないとのこと。人に聞きながらまずは第一収容所(アウシュヴィッツ)へ。駅から徒歩20分程。次に第二収容所(ビルケナウ)へ。両所の間をつなぐシャトル・バスが出てたけど、天気もいいし距離も3kmとのことなので歩く。

 

:: 1PLN(ズローティ)≒29.6円で計算 ::
・電車代(Kraków-Oświęcim片道) 11.00 PLN (≒325円)    ・ロッカー 4.00 PLN (≒120円)
・トイレ 1.50 PLN (≒45円) ・ビール(店) 4.00 PLN (≒120円)
・ポテト(店) 3.50 PLN (≒100円) ・Auschwitz収容所パンフ+写真集  9.00 PLN (≒270円)

2009年4月4日(土) :プラハ, Wizz Air

(クラクフ) (22:15) 夜行電車
プラハ 7:15
7:40 空港バス
プラハ空港 8:05
10:25 Wizz Air
シャルルロワ空港 11:45
12:40 空港バス(TEC)
シャルルロワ 13:00
13:41 SNCB
リエージュ 15:10
   

夜行は30分遅れで出発し、プラハ(Praha)に15分遅れで着。そそくさとATMで現金を作って、駅前から空港バス。

Wizz Airは10.19EUR。ここまで来るとなんか悪い気がしてくるので不思議。

 

移動距離:リーガ-(290km)-ヴェルニウス-(194km)-ミンスク-(626km)-キエフ-(970km)-クラクフ-(65km)-オシフィエンチム-(70km)-クラクフ-(562km)-プラハ、で計2,777km。これだけ「移動」しても…。

 

:: 1CZK(チェコ・コルナ)≒4.48円で計算 ::
・空港バス 50.00 CZK (≒220円)    ・コーヒー(自販機) 20.00 CZK (≒90円)
・ビール(350ml) 35.00 CZK (≒160円)

2009年4月8日(水) :モロッコ, Ryanair, フェズ, シャウエン

 

ブリュッセル空港 6:45 Ryanair
フェズ空港 7:55
8:10 空港バス
フェズ 8:40
12:10 国営バス(CTM)
シャウエン 17:30
   

シャウエン 

お決まりのシャルルロワ空港からモロッコへ。フェズの空港に着くと快晴。とりあえず、空港バス/市内バス(?)にのって鉄道駅まで行き夜行を予約、タクシーでCTMのバスターミナルへ移動してシャウエン(Chafchaouen)のチケットを購入。復活祭の休みなので人が多いのかなと予想してたけど、とりあえず順調に予定通りの行動ができそう。

この国、本当にフランス語圏だ! で、時差が2時間ある。

バスが途中で、運転手は20分と言っていたのに、結局一時間も休憩したり、大幅に遅れたので着いた時間は遅かったけど、想像通りにシャウエンはなかなか良い街。メディナの中ではアルコールを置いているところがなく、外にBarに。

 

フェズ空港  シャウエンの街  シャウエンの街  シャウエンの街  シャウエンの街

 

モロッコ。行きと帰りの飛行機が先に決まった状態で、行程を作り始めると想像以上にこの国はでかいことに気付く。行きたいところは沢山あるけど、日程が厳しい。砂漠を断念し、スペインへのフェリーとタンジェを断念し、カサブランカやラバトを断念する。最終的に、1. シャウエンの街、
2. 夜行電車、3. フェズの街、4. マラケシュの街の4つに妥協。行程もとりあえず金額で飛行機を先に決めたばっかりに、行って帰るが連発する美しくない行程…。

:: 1 MAD(ディルハム )≒11.8円で計算 ::
・タクシー(フェズ駅-バスターミナル) 15 MAD (≒180円)    ・電車+寝台(ウジダ-カサ) 450 MAD (≒5,300円)
・バス(フェズ-シャウエン) 70 MAD (≒830円)    ・コカ・コーラ(500ml) 5 MAD (≒60円)
・ホテル 75 MAD (≒890円)    ・レストラン 70 MAD (≒830円)

2009年4月9日(木) :フェズ, アルコール, タジン, 迷宮

 

シャウエン 9:35 CTM
フェズ 14:30
   

フェズ 

フェズ泊。ホテルを決めて、教えてもらった郊外のスーパーでアルコールの買い出し。アルコールあるところにはある、当然。ベルギービアー Hoegaarden もおいてある!! ただ、高い…。スーパーからの帰り、初めてフランス語を話せないというタクシーの運転手に会う。

フェズのメディナでは本当に全力で迷う。4時間近く歩いてどうにか脱出。途中たくさんたくさん道を聞いたけど、ちゃんと教えてくれる。

 

カフェオレ  ASIMA  迷宮  アルコール  タジン

 

:: 1 MAD(ディルハム )≒11.8円で計算 ::
・カフェ・オ・レ 7 MAD (≒80円)    ・ケバブ 25 MAD (≒300円)
・ホテル 125 MAD (≒1,500円)    ・タクシー(街中) 10-20 MAD (≒120-240円)
・レストラン 65 MAD (≒770円)    ・スーパー:ビール(500ml) 13.5 MAD (≒160円)
・スーパー:ワイン(750ml) 33 MAD (≒390円)   

2009年4月10日(金) :ウジダ, 夜行電車

 

フェズ 10:55 国鉄(ONCF)
ウジダ 16:35
21:00 夜行電車(ONCF)
(カサブランカ) (7:15)
   

個室寝台 

フェズの街にはもうちょっといてみたかったんだけど、どうしてもモロッコの寝台列車に乗ってみたくて東端のウジダ(Oujda)に行く。結局電車はカサブランカへ向かうので、わざわざ寝台を迎えに行く行程。夜行はタンジェからマラケッシュでも走っているけど、個室寝台がついてるのはウジダ-カサだけ。まぁしょうがない。ホテルの価格と比較すると相当に高価な寝台料金(発着駅に関係のない包括料金)なので、ちょっと期待していたけどなんてことはない、よくある(特に東の方の)ヨーロッパではよく見られる感じの寝台。

 

クロワッサン  電車  カフェ  心臓  ウジダ

 

:: 1 MAD(ディルハム )≒11.8円で計算 ::
・電車(フェズ-ウジダ) 108 MAD (≒1,250円)    ・カフェ 11 MAD (≒130円)
・レストラン 55 MAD (≒650円)   

2009年4月11日(土) :マラケシュ

 

(ウジダ) 20:50
カサブランカ 7:15
9:00 ONCF
マラケシュ 12:35
   

マラケシュ 

この旅で唯一遅れなかった電車で朝カサに着き、そのままマラケシュまで。

今日の宿だけネットであらかじめ予約しておいたんだけど、そのサイトにあった宿の地図が曲者だった。Googleマップの地図だったんだけど、モロッコは細かな縮小の地図が完備されていない。メディナの外の幹線道路沿いの宿という認識だった。ついて、とりあえず(i)で地図をもらって教えてもらおうと行ったら、昼休み中。待つのもだるいので目的地方面に歩きだす。40分ほど歩いて、地図上(だと思われる)地点に着くも宿はない。交通整理の警察官に住所を見せると「これはメディアの中の住所」だと…。

そこからは住所だけが頼り。途中で宿に電話したら「説明が難しいので人に聞いて」と優しく言われ、ごりごり人に聞きながらどうにか一時間ほどで宿を発見。モロッコ人は優しい。店の人に聞いて本人が分からなければ、隣の店にまで聞きに行って教えてくれる。一度は自分の携帯で電話して場所を確認してくれた若者がいたり、無料で。一つ発見した。日本人と見るや商魂たくましく声かけてくる人たちも、道を尋ねると丁寧に教えてくれる。そして、満足げに « Bonne continuation ! »「がんばって!」と励まして見送ってくれる。道に迷っている人を助けたという満足感が彼らの商魂をすこし和らげるみたい。

途中一度だけ嫌な事が。あと少しという所で、おっちゃんに道を聞いたら子供=少年が勝手に道案内をしだした。まぁいいかと思い、後で小銭を渡そうとすると、« C'est quoi ? Billet !! »「何これ? お札!!」と…。怒った。じゃああげないと立ち去ろうとすると、とっても媚びた表情で « S'il vous plaît.» と。いや、絶対にあげない。

 

フナ広場  蝸牛  脳みそ  内臓  フナ広場

 

フナ広場、思っていたよりも規模が小さい気がしたけど、屋台に並ぶ食物には感動。それが適正な価格かまったく分からないけど、美味だった。けど、アルコールがない…。

アルコールが飲めない街には素敵な屋台がある。
素敵な屋台がある街はアルコールが飲めない。

 

:: 1 MAD(ディルハム )≒11.8円で計算 ::
・電車・一等(カサ-マラケシュ) 125 MAD (≒1,500円)    ・カフェ 9 MAD (≒110円)
・市内バス(マラケシュ) 3.5 MAD (≒40円)    ・カタツムリ 10 MAD (≒120円)
・脳みそ 15 MAD (≒180円)    ・内臓串(5本) 25 MAD (≒300円)

2009年4月12日(日) :ムハンマド五世空港, easyJet, CDG, ,

 

マラケシュ 11:30 ONCF
オアシス 14:50
15:16 ONCF
ムハンマド五世空港 15:40
18:25 easyJet
シャルル・ド・ゴール空港 23:40
   

モロッコとアルコール 

アルコールが手元に大量に常にある訳ではない旅であったわけで、空港で爆発。ハイネケンの500ml缶が700円近く、モロッコビールの350ml観で400円近くという、日本でもなかなかありえないような空港料金のアルコに手を染める…。にしても、この空港、出発ロビーに喫煙コーナーあるにもかかわらず、普通のベンチに売店の女子やらフライトアテンダントが集って煙草をふかしている。おそろしくユルイ空港。

 

:: 1 MAD(ディルハム )≒11.8円で計算 ::
・電車・一等(マラケシュ-カサ) 125 MAD (≒1,500円)    ・電車・一等(カサ-空港) 50 MAD (≒590円)
・ハイネケン(500ml、空港) 57 MAD (≒670円)    ・ビール(350ml、空港) 32 MAD (≒380円)

2009年4月13日(月) :TGV, SNCB

 

シャルル・ド・ゴール空港 12:42 TGV
リール 13:41
14:08
リエージュ 17:10
   

先日は久々のシャルル・ド・ゴール空港。ホテルも安いし、トータルでシャルルロワつくよりも飛行機代が安くなるかなと思っての行動だけど、誤算。夜遅くに着いたためにRERが動いていなかった。タ、タクシー。。。

 

 

 

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石部尚登(いしべなおと):naoto19@aol.com