5月1日(火)           
今日はメーデーでお休み。だからというわけではないけど、昨日とてつもなく遅く寝た。でも、今日朝8時に目を覚ました。なぜだか分からないけど、くっきりとした目覚めだった。何も後に引かない。あまりの気持ちよさだったのでちょっと早いかなと思ったけど、コインランドリーに出かけた。コインランドリーは朝早くから夜遅くまで、祝日関係なく年中無休でやっている。働き者だ。予想通りお客さんは誰もいない。いつもいつも込み込みなのに今日は独占。待つ必要なんてない。あまりにも静か過ぎて、洗濯機の回る音が大きく聞こえてきて、なんか少し怖い。本を読みながら待つ。なんか気持ちがいい。すがすがしい。
今日は一日中晴れ間がなかった。雨が振るってことはなかったけど、太陽の姿も一度も見なかった。天気の移り変わりの激しいベルギーでは新しいパターンの天気。ただ、どうせ天気が変わらないんだったら、ずっと晴れ間のほうがよかった。当然。
          

  
  
5月2日(水)           
休み、だからBruxellesに行く。天気はぐずぐず、そんなにも寒くないが、そんなにも暖かくない。色々用事があって1日乗車券(145FB、約400円)を購入し、メトロ、トラム、バスと乗り継ぐ。新しい路線に乗るのは何かと楽しい。本当に市内くまなく走っているね。こんなとこトラム通らんでもええのにと思うような所まで半ば強引に。別にトラム専用のラインがあるわけじゃないから(ある所もある)、車とトラムの共存。車と一緒に信号を待って、車と一緒にロータリーを回る。何とも自然に。なかなか趣深いし、もしかしたらなかなか優れた市内交通機関なんじゃないだろうか。日本ではあんまリ見いひんからね。そう言えば、トロリーバスって日本でまだ走っとんのかな。黒部峡谷で走ってる、けどあれはトンネル内やし、街中じゃない。パンタグラフ(?)が架線から外れて、道路の真ん中で立ち往生しているのに、運転手が悠々とそれを直す瞬間が好き。
訳あって、Bruxellesの東側、リングと接する所まで行く。ここは道路が林の中を走る。一国の首都なのに、それを感じさせない林。昼からは天気もよくなってきて暑くなってくる。トラム内が暑いなーと思っていると、途中の駅で強引に乗り換えさせられ、乗り換えたトラムは形は古いがクーラー完備。暑くなってきたからクーラー車両に乗り換えろということんかな。その左端、林を通り中心に向う道路は真ん中をトラムが走り、緑がある。両端も大使館とかのごっつい建物が贅沢に土地を使っている。高級っぽい感じも、緑が気持ちいい。こんな道を"drève"と言うのかなと。途中で、これまた違った意味での高級ぽい地区、ルイーズ通りを通る。ついでだから、日本航空のオフィス(っていうか取扱い旅行代理店か)に行って、帰りの便を予約。2ヶ月後。乗り物でこんなに前もって予約したのは始めてかな。予め前々から予約すればこういとも簡単に席が確保出来るのかと感心、発見。けど、2ヶ月後の予定なんて普通は分からない、そう、今回も分からない。
どうにかこうにか予定たちを消化し、まぁ結局また来なあかんのもできたんやけど、最後は本屋さん、日本語の。まぁよく行っている本屋さん、地下鉄Beaulieuの近く。外国で買う日本語の本なんて高くて高くて、身骨を削るようなもんなんやけど(日本の定価でも本は高いと思うんやけど……)、買ってしまうんやね。この1年で、いくら日本語の本に費やしたやろ。多分、ビール400杯ぐらい……。それにしてもこの本屋さんのお姉さん(いつもの感じのいいおばさんじゃなく、今回初めて会った)はとてつもなく美しい人だった……。はぁ!
          

  
  
5月3日(木)           
夜全く眠れず、睡眠なしのままフランス語の授業へ向う。体が重い。眠い……。眠い……。眠い……。眠い……。ちゃんと寮を出たにも関わらず、ぼーっとしていたら着いたのは5分おくれ。何で?で、中に入って驚く、う〜ん、今日は出席者僕を入れ4人。そのうち1人は初顔。ちなみにこの授業は「外国人用のフランス語」。最近人数が少ない。しかし、4人っちゅうのは新記録かな、多分。これってはっきり言って「超」小人数制。語学学校みたい。いいことかな。テープを聞いて、何があったかを言うっていうのがあったんやけど。なかなかみんなが口を開かない。空気が悪いと言うわけでなく、テープが難しい。しっかし、この間の開く授業は気持ちが悪い。難しい、けどどうしてもこの間が嫌で、とりあえず色々言っていく。「Toujours, Naoto.」といわれるくらい。こんなん初めて言われた。別に喋り続けているわけでもなく、間を埋めているだけだったのに。今日はこんな感じの変な授業。珍しかったので。
昨日の夜一睡もしていないので、おかげさまで夕飯を食べた後、寝てしまう。そして、9時過ぎには起きてしまう。もちろん夜の。最悪の悪循環。飲みに行くにはいいパターンなんやけど、あいにく飲みには行かない。部屋の掃除を始める。荷物の量も確認しとこうと思って。相変わらず、荷物が多い人間。こんなん、国を越えて郵送したらなんぼかかるんやろ。恐ろしい。けど、捨てれるものは数少ない。そんな人間。とりあえず、考えないことにする。部屋はきれいになった。けど、Je n'ai pas sommeil...
          

  
  
5月4日(金)           
今日は、……何て言うんやろ……、『日本で単位を認定してもらう為に、こっちでこれだけ授業を受けましたよっていうのを証明する為に先生たちにサインを頂くための用紙』(まぁ簡単に言ったら成績証明書やけど、僕はテストを受けなくてもよいので点数が出ない、だから出席の証明のサイン)を貰いにいった。9月に散々お世話になった、マダムRenatoのとこ。授業の合間やったんで急いでいたけど、先客がいて「une minute !」と言われ、すごすご外で待つ。けど、1分どころじゃねぇー。さすがBelgique。で、どうも我慢できず、失礼なことにあたるんかなと思いながら、再び「まっとんねんで」と激しくノック。中からは、「Je vous dis "Attendez" !」って。なんやねんこやつ。むかつく。10分後に先客帰る。おっちゃん。全然深刻そうな話しじゃないのに。で、「紙ちょうだい」って言ったら、すぐに用意してくれて、僕のフランス語を嬉しそうに褒めてくれる。実際褒められるものじゃないことは百も承知やけど、去年の9月に比べたらね……。しっかし、なんて無邪気な。僕は26歳ぐらいとよんでいる、女子。ちょっと怒りを忘れ、ちょっと話す。分かった。こういう風にしてこの人の場合、遅くなっていくんやね。無邪気。

夜は「裁縫タイム」。旅用リュックに修復の必要がでてきて(そういえば先の東欧旅行で、行く先々で裁縫セットを探したがどうしても発見出来なかった。針・糸をさす英語がどうしても思い出せなかった。今思うと"needle"とかでいいんかな)、Tayasuさんから裁縫セットを借りようとしていたんだけど、今日「フラフラ」とスーパーを「フラフラ」していたら、針・糸が見つかった。ということで意気込んで縫う。とりあえず形よりも耐久力。頑丈にせねば。しかし、楽しい。上手いよけっこう。試行錯誤の上、何て言う?最後縫い終わった後糸を丸めて止めるの、玉止め?分からんけど、それを習得した。ずっと反対の方をぐるぐるしていたからうまくいかんかってんね。小学校の家庭科ら10数年続いた勘違いが今日とまった。止め方を覚えた今、僕はいい主夫になる。料理・洗濯ちゃんとやる、そしてワイドショーとパチ必修。そんなのがいい。

Acheter avec des pièeces, c'est légal
Jusqu'à combien vous pouvez payer avec la petite monnaie.(あなたはいくらまで小銭で支払うことが出来ますか?) ある人が50FB(約140円)の買い物をして、それを1FB(約2.8円)コイン50枚で払おうとしたら店の人に断られて、それは違うだろって腹を立てた話し。で、そういうのを規定した法令(arrêté)がベルギーにはあるようで、新聞がこの憐れな人の正当性を強調しているわけ。
         ・50サンチームコイン40枚まで(20FBまで)
         ・1フランコイン100枚まで(100FBまで)
         ・5フランコイン40枚まで(200FBまで)
         ・20フランコイン50枚まで(1000FBまで)
         ・50フランコイン20枚まで(1000FBまで)
         ・お札は制限なし
ちゅうこと。これで気付いてもらえると思うんやけど「ベルギーには10フランコインがない!」。昔はあったらしいけど、今はない。これがなんか中途半端で気持ち悪かったんやけど、慣れるとわりと使い良い。そして、お金ついでに紙幣の肖像画の話しに持っていく。お札の肖像画ってその国の偉人が分かるね、そしてなんとなくその偉人たちの間の位付けが……。

 100F札 → James ENSOR (1860-1949) ・・・ ベルギー近世美術を代表する画家
 200F札 → Adolphe SAX (1814-1894) ・・・ あのサックスの発明者
 500F札 → René MAGRITTE (1898-1967) ・・・ ベルギー現代美術を代表する画家。好き。
1000F札 → Constant PERMEKE (1886-1952) ・・・ 画家、彫刻家。
2000F札 → Victor HORTA (1861-1947) ・・・ アール・ヌーボー(Art nouveau)の父。

こうしてみると、政治色がないね(トルコなんて……)。生まれた街を見るとオステンド(Ensor)、ディナン(SAX)、Lessinesという一応エノー州だけどBruxellesの近くの街(Magritte)、アントワープ(Permeke)、ゲント(Horta)、フラマン地方3、ワロン地方2。けど名前がみんなフランス語っぽい。分からん。まぁ、アンソールの評価が低い、オルタの20分の1……、嘘。それに10000F札があるらしいけど、お目にかかったことがない。10000Fって日本円で、2万8000円ぐらい。ベルギー人はあるって言っていたけど、もしあったらこれって最高額紙幣じゃないの?1000Fでもスーパーでぶーぶー言われるんやから、1万F札って使いにくいんやろうね。そういうことで、誰の肖像かは分からない。なんとなく「王様」のような気がして仕方ないんやけど。それと当然、フランス語とフラマン語(オランダ語)の2言語表記。100F札なら「CENT FRANCS」、「HUNDERT FRANKEN」てな具合。
お札と言えばなんやけど、ルーマニアのお札(新しい方)の透かしは本当に透明。素敵。なんかプラスチックスみたいで本気で嘘っぽく好き。個人的には、フランスの50F札が一番すき。サンテグ・ジュペリと星の王子さまって、「子供銀行」みたいやん。初めて見た時正直びびった。日本も数年後「ドラえもん2500円札」が発行されるとよんでいる。漫画は日本の文化らしいから。ヨーロッパ人は本当によく日本の漫画を知っている。あぁ、そう言えば「ポケモン」のパロディー、「POKULMONS」は真剣にエゲツナイ。けどフランス語の言葉遊び(jeu de mots)が分かって面白い。

日本の記事は『東京で慈悲無き(sans merci)カラス退治決行』、と北朝鮮の。「Le nouveau Premier ministre Junichiro Koizumi marche sur des oeufs dans cette affaire. (小泉新総理はこの件に関し慎重な態度を示している)」って。"marcher sur des oeufs "、覚えた。
          

  
  
5月5日(土)           
今日は子供の日(jour des enfants)。これは日本だけの行事かなと思っていたんやけど、ベルギーにも存在する。さすがに鯉のぼりはないけど、日本の武者人形のように騎士(poupée de croisés)の人形が店先に並ぶ。これは十字軍の時代の逸話に由来する行事で、現在では「子供の(特に男の子の)健全なる育成を願う」日になっている。とは言っても、今では十分に商業化され子供たちにとっては「夏のサン=ニコラ」、おもちゃを買ってもらえる日になっている。キリスト教関係の祝日が多い中、この日は珍しく(とは言っても十字軍はキリスト教絡みだけど)教会の関係しない祝日。11世紀後半の第2次の十字軍の派遣の時に、現在のフランスのリモージュ地方のという若者が右足の不具により従軍することが出来なかった。彼は熱心なキリスト教徒で「聖地奪還の聖戦」に参加できなかったことで非常に苦しんだ。その時にDésiré(後にSaint Désiréとして聖人に認められた)という牧師さんに大変励まされた。その後彼は聖職者となり、その街で父親が十字軍として派遣された子供たちの世話に尽力をつくした。彼は「みんなの家」(la Maison croisée)という施設を作って、そこでその子供たちの親代わりとなった。父親が戻ってくるまで全ての子供が無事にまた聡明な子供に育ったということから、彼が「みんなの家」を建てた日を、以後子供の日として毎年祝うようになって、その風習がヨーロッパ全土に広がったということ。以上は全部嘘。
今日は焼肉の日。とにかく臭いがひどいので多少を気を使っていたんやけど、もうそろそろ帰るし……。それに今日は土曜日、ベルギー人が親元に帰って「ゴースト寮」状態やからいい。狂牛病、口蹄病お構いなし、牛、豚、内臓、1.5kgほど買って400FBぐらい、1000円ちょい。とにかく安い。かといって鉄板、もしくは網などないので普通の鍋。だから油の始末が大変。やる時満足、後、後悔。まるで……。
書きかけのベルギーについての文を書き続ける……。う〜ん、完成しない。毎日ちょっとずつやればいいのに、それが出来ない。週末にまとめてガガンとやるだけ。完成すんのかな。
          

  
  
5月6日(日)           
Bruxellesでやってる『SNCB 75周年記念』に行ってきた。ラーケン王宮(ベルギーの王さんの家)が年に1度の一般開放をやっているから是非行きと色々な人に言われたが、何度Bruxellesに行ったところで足が向かなかった。けど、今日は眠くて眠くて仕方ないにも関わらず、気付いたら行く準備が出来ていた。すごいね、鉄道マニアっぷり大発揮。今日の見物は何と言っても「TGVの工場(atelier de TGV)」見学。なかなか見られへん、こんな所。新聞にも「première fois, et dernière fois (最初で最後)」って書いてあったし、行かねば。
Bruxelles-Midi駅に着いてもそれほど人が多くない、いつもと同じよう。「TGVの工場」(工場とは言っても、日本でいう運転区とか。別に作っているわけではなく点検・修理をしたりする所で、TGVだけじゃなく普通の車両もいっぱい停まっている)は駅の南1km程のとこ、駅からは専用電車が降り返し運転(navette)、もちろん無料。中は一応順路だけ決められていてもう勝手に見て回っていい。時間入れ替え制かと思っていたんやけど、違うらしくゆっくり見て回る。最初はベルギー国鉄(SNCB)の電車・客車。よく考えたらあんまり種類がないね。
とてもアットホームな雰囲気で、ゆっくり表示を読みながら動いていたら、係の人が説明をしてくれる。けど、そんな専門的な話しよく分からん。東南アジアから最新の鉄道技術を視察しに来たと思いはったんかな。そして。いるいるThalysにEurostar。うじゃうじゃじゃないけどいる。腹の下から見てやったりした。けど、一つ気付いたけどものすごいセキュリティーのしっかりした所。なんでなんやろと思っていたけど、よく考えると当然か。Eurostarなんてパスポートのいるイギリスに行くんやからね。こんなん忍び込まれたら密入国の可能性大。そして多分このセキュリティーの最大の要因はやっぱり「ユーロトンネル」なんやろうね。さくって誰でも入って爆弾電車に仕掛けて、それがトンネル内で爆発したら終わるね。大惨事。水が入ってくる。だから厳しいはず。

車輪 Eurostar Thalysの腹
車輪 "Eurostar" "Thalys"の腹

Midi駅ではその他、王室電車の展示。SLの展示。などなど盛りだくさん。運転司令室(la cabine de signalisation)見学には行かなかったが、記念切手を買った(Thalysの切手!:>) )。けど高い……。本当はテレカを買いたかったんやけど、4枚セットで2000FB(約5600円)、手がでない。1枚だけ欲しいと言ったら、お姉さんに「No」と。色々展示があってそれを見ゆっくり帰ってきたんやけど、帰りMons行きの電車をホームで待っている時に、SLの汽笛が聞こえ、煙をあげSLが走っていた。EurostarやThalysと並ぶSLは何とも奇妙だった。

Atelier de TGV SLと現役
Atelier de TGV SLと現役

          

  
  
5月7日(月)           
今日はCogneauさんと喋っていて、"Montois cayaux"について聞いた。"cayau(x)"って辞書に出てないからね。ちなみに"Montois cayaux"は「古くからのモンス人」みたいな意味。で「cayauって何?」って聞いたら、「持ってきてやる」って言って出ていって、「石」を持って帰ってきた。ふ〜ん、石?彼いわく:"cayau(x)" という語は現在のフランス語の"caillou"(小石)のルイ14世、15世の時代の古い形であり、街道に指標として埋められていた「石」を意味していて、"Montois cayaux"は「この石のように長い間モンスに住み続けた者」を意味するらしい。なるほど。ちょっと僕の調べていたものと違うんやけど、まぁいい。でさらに、「本物(vrai)のモンス人」 と呼ばれるには『モンスの城壁内に親子三代以上にわたって住み続けなければならない』という厳しい、厳しい決まりがあるそう。だから「お前は本物のモンス人じゃない」と。いい別に。「本物」にこだわらないから。なによりもぼくは「輪島人(Wajimais)」だから。
          

  
  
5月8日(火)           
今日の「外国人のためのフランス語」の授業は面白かった。3時間の授業なんだけど、ブレイクを挟んだ後の1時間近くは、先生がベルギーについて語り続ける。本当に興味深くて、質問質問。結局課題を1つも終わらせることが出来ずに終了。次回に。けど思うんやけど、本当にこんな授業は楽しくて、聞きたいことがあるから質問してと僕にはすごくいい時間。へんにプリントを見て続きの話しを作ったりとかしょうもない言いっぱなしの授業より、ずっとずっと役に立つ。言葉の一つ一つまで聞きたいと思うし、自分の質問もちゃんと伝えたいと思う。なかなか難しいもんやから質問するのもちょっと難しいけど、言いっぱなしの自己主張よりなんぼいいか。フランス語を学ぶための討論形式の授業なんて本当にくだらんね。「僕は苺が好き。理由は赤いから」ってことをみんな真剣に言い合っているようなもの。それに対して、反論も何もあるわけがない。「ふ〜ん」で終わることにいちいち意見なんて出来んよ。なんで熟考のない無責任な意見をああも我先に言いたがるのかね。そんなものは人間の意識の下に共通して流れているものなだけ。けど楽しかった。はまった。「ベルギー」について授業があってもいいと思うのに。まぁベルギー人にとってベルギーの国についてなんて大学の一般教養で学ぶことじゃないいてことかな。この授業だって「フランス語」を学びたいと思っている人には退屈このうえない1時間だったかもしれない。けど僕には「ベルギー」の国が興味を引く。人にはそれぞれあった授業があるってこと。今日の内容は今書いているベルギーについての文に十分活用させてもらう。だから内容はそこで。
今日はいい天気。やっと「春」が来たってところ。お昼ご飯は今年初の芝生の上。いつも通りサンドイッチなんやけど、気持ちが良い。
夜はTayasuさん家におじゃまする。お電話をお借りして。夕食をいただいて。日本語を喋らしてもらって。ありがとう。
ベルギーの皇太子の奥さん(なんて言う?)妊娠したんやって。
          

  
  
5月9日(水)           
Bruxellesに行く。それにしても最近よく行っている。週2ペースかな。旅行のためのVISAを取るために。メトロAlbert駅近くの閑静な住宅街。普通の家のような領事館で、普通に机の上に煙草とかが置いてある所で、普通のおっさん領事官に、普通にたった5分程でVISAが取れた。ただ2000FB(5000円くらい)もした。昔の情報ではちょっと取得が面倒くさいということを聞いたことがあったけど、今ではこの簡単さ。ただ日本では1週間ほどかかるようやから、まぁここがなかなか素晴らしい領事館やってこと。しっかし、ベルギーでこれほど思った通りにことが運ぶと……、ちょっと戸惑う。判子をポンってVISAやけど、とにかくVISAは取れたわけだ。
          

  
  
5月10日(木)           
今日は28℃まで気温が急上昇。暖かくなるとすぐに脱ぐヨーロッパ人。腹を出す出す女子。若い人から歳いった人まで、細い人から遭難に備え脂肪分をたっぷりと蓄えた人まで。ふと思ったけど、歳いっているからとか、太いからといった理由で腹を出せなくなることがないこのヨーロッパ人の個人主義はものすごく優れた点だなと。劣等感ってもののすごく少ない人達なんやろね。他人を気にすることのない、「己を知れ」といった言葉のない人生はとてつもなく楽しそうだ。けどけっこう見栄っ張りなんよね。
今日は再び、三度Andréの家にお邪魔する。ご前の授業が終わったところで、彼が大学まで迎えに来てくれる。前にも書いたけど彼は仮免中で免許を持ってない奴と2人で車に乗ることはできないんで、またまた隣の(実は向い)の家のおばあちゃんに頼んで同乗して来てくれる。段々扱いがよくなってくる……。実際車で20分かからないくらいの距離、帰りは高速を使って10分位。それくらいの距離。暖かくて気持ちがいい。知らない風景が流れて行くのがとてつもなく楽しい。
彼の家の庭にでて、いろいろ自然観察。うんうん、鈴蘭が。タンポポも。太陽受けて、地面に座って、煙草をふかす。この行動を何度繰り返したか。この時の僕が一番僕らしいということらしい。4時くらいから昼食(?)。彼のママが帰ってきて用意をしてくれる。毎回のことながらおいしい。料も半端じゃない。けどあれだけの量を毎日、あれだけ時間をかけて食べてると太ってしまうね、確実に。アスパラが最高だった。帰りにはいつものようにタルトをごっついもらって、今日はさらにチョコ"LEONIDAS"(あぁそう言えば2月にスパルタで彼を見たね。誰?って思ったけど、彼やね)を貰う。全くあり難い。
9時くらいに帰って来て、今日は即寝。……日が変わって1時半ころ、家から電話。あぁそうか、用事があったので電話してくれるよう頼んであったんや……。寝ぼけて話しにならなかったようで……。
          

  
  
5月11日(金)           
暖かい。っていうか暑い。春を2,3日で通り越してもう夏になったよう。どうよこの極端さ。半袖だけでも暑い。汗を掻く。とうとう今週が終わってしまいました。いよいよ残り1週間。けどもう来週なんてほとんど授業ないからね。終わったようなもん。さりげなく。あくまでさりげなく……。
今日って日を残しておかなければ。「"L'été en mai (5月の夏の日)"って日で、予想最低気温6-13℃、予想最高気温22-27℃。お天気。日の出はちょうど6:00。日の入りは21:19。日に4分くらいずつ着実に日が長くなっていってる。実際10時頃まで明るい」、そんな1日。
          

  
  
5月12日(土)           
今日もいい天気。今日は何やら『Dojo Maturi (道場祭)』と銘打ったものがコニョーさんとこにである。彼のところでは柔道、剣道、空手といった武道から、生け花、日本語など日本の文化全般を教えているんやけど、それの生徒の発表会みたいなもの……、らしい。僕は「Tu DOIS venir」ということで参加。けど本当は今日、Monsの試合があるのでそちらに行きたい。3週間前かな?Monsが2部リーグのtranche3で1位に踊り出たことは書いたけど、その後2部リーグ最強のチーム(来年一部昇格が早々と決定)とアウェーで引き分け、結局tranche3で2位、1年の総合成績で5位という好成績でシーズンを終えた。3部から2部に上がってきたばかりのシーズンだったので、みんな「2部で1年は持ってくれればいいな」と言っていたらしいことを考えるとなかなか素晴らしい。で、その結果、来シーズンの一部リーグ昇格をかけた決定戦に出場することになった。その第1試合目が今日。
ベルギーリーグのシステムは複雑であんまりはっきり分かってないんやけど、1部最下位いのチームが2部に降格して、その次に成績の悪かったチームが2分の上位チーム4チーム(各trancheの優勝チームと……、後は良く分からない)と昇格・降格を巡るリーグ戦をする。だからここで1部のチームがチャンと結果を残せば、降格しなくてもよいお助けシステム。「ベルギーリーグはヨーロッパで一番甘いリーグ」と聞いた。あとカップ戦の出場権など分からんことがよくある。それに今年はリーグ戦に参加するための(1部2部とも)ライセンスが必要なんやけど、経済難からそのライセンスを買えないチームもあるらしい。それで、1部から3部まで落ちるチームもあるとか。複雑で分からない。
けど、モンスは準備万端。この決定戦で勝てば来年は1部!そうすれば、このモンスの街でAnderlechtやStandardなんかと試合をするわけ。Anderlechtは今年チャンピオンズリーグで頑張った、マンチェスターにも勝ったしラツィオにも勝ったチーム。Standardはあの!プロシネツキがいるチーム!ということで、とてつもなく大切な試合。けど違う『祭』りがある……。
道場「祭」はコニョーさんの1人舞台。まぁ、全部彼が教えているわけだから当然っていえば当然なんやけど。全種目のデモンストレーションが終わり、みんなでお食事。あんまり好きな空気じゃないので、途中で抜け出す。う〜ん、社会人としてやっていけるのでしょうか?

M. Cogneau M. Cogneauと

          

  
  
5月13日(日)           
Mons負けたーーーーーーーーーーー。
          

  
  
5月14日(月)           
とうとう学校最後の週。とは言っても火曜日で終わる。ヨーロッパ最終節。

Amphi Mitraillette
amphitéâtre
大講堂
Mitraillette「機関銃」
1年間僕を支えた
120FB(340円)

          

  
  
5月15日(火)           
日本に送る荷物の体重測定の為に、体重計を買いに行く。どこに売っているのか分からないので色々回る。スーパーにはなかった。それで雑貨屋で聞く。が、ふと思うと「体重計」は何て言うのか分からず、けど店員のお姉さんを呼びとめてしまったので「la machine à se peser」って言ってしまった。絶対違うわと思いながらも、あぁ!と分かってくれた。案内された所はまぎれもなく体重計君たちが並んでいる所。で、「これなんて言う?」ってきいたら「scale」って。いやいや、英語やんそれ。なんか違うような気がしながらも「有り難う」って言ってそれを購入。家で辞書を調べたら、「pèse-personne」って。聞いたことないな。こんな重たそうな語を使うんかな。聞いてみよ。
で、まとめてある荷物をしこしこ計ってみると、総重75kg!なんぼかかるねん、これ。誰か1人呼んだ方が安なるよな気がする。

実は2日前からお父んとお母ん、そしておじちゃん、おばちゃんの石部家御一行様がヨーロッパに来ている。今日までオランダ観光を楽しんだ筈。今日はデルフトに行くといっていたので、本当はちょっとだけ行きたい。けど、授業を優先した。親より授業を優先、こんな人間にはなりたくなかった。が、色々仕方ない……。夕方から合流。場所はアントワープ。実は初のアントワープ。よく思えばベルギーの上はあまりいってない。やっぱり言葉が違うと外国。フランスに行く方が国境を越えたような気がしない。合流するまで市庁舎の前のカフェでビールを飲む。昨日から寒くなってきた。春が3日で終わって夏が来たと思っていたら、夏も3、4日で終わった……。やり過ぎベルギー。雨も降る。
ツアーに参加して来ているので(1週間オランダ・ベルギー・フランス3カ国周遊「言語国境」を越える旅:勝手に命名)、そのツアーについているご飯に混ぜてもらう。日本人に囲まれての食事。場所はアントワープのグランプラス(?)にあるレストラン。う〜ん、絶対1人やったらはいらん。もちろん僕の分は払ったわけで、ビール2本とコース料理で結構お高い。味は?別にアントワープに泊る必要もないので、Monsに帰る。9時過ぎに分かれたのに、Monsに着いたのは0:30ぐらい。最終。乗り継ぎが最悪。アントワープで40分、ブリュッセルで1時間。寒い。

Amphi Anvers/Antwerpen/Antwerp Anvers/Antwerpen/Antwerp2
何故、"Orval"か?
"De Koninck"がまずかったから
Anvers/Antwerpen/
Antwerp/アントワープ
アントワープ駅


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