10月16日(月)           
今日は夕方からAmsterdamに行く。もちろん昼過ぎまで寝ていたわけで、さすがに連続3日間連続飲み続けていると身体が根元からしんどい。けど楽しいんだよね〜。AmsterdamはMauriceとVincentが案内してくれたわけだけど、彼らは根っからのRoterdam人なわけで本当はAmsterdamのことが大嫌い。特にMauriceの方はものすごく大嫌いで、ずっとAmsterdamの文句を言っている。ことある毎に「〜だからAmsterdamはバカな街」と言っている。彼はどうも大阪と東京もむっちゃ嫌い合っていると思っている、けどそんなに烈しくないと思うけど……。
Amsterdamまで電車で1時間ちょっと。電車の待ち時間があったのでスーパーでビールを大量に購入。電車の中で飲もうという魂胆。けど量が半端じゃない。haring(説明出来ないけどニシンをたまねぎと一緒に食べるもの)があったのでついでにそれも購入。電車の中で食べてみたけど、かなり美味。日本人の中には気持ち悪くて食べれない人もいるらしいけど、これは美味い。ただ匂いが半端じゃなく、電車中に魚の生臭い匂いが充満。向かいにいたおばちゃんも笑いながらこっちを見ている。「美味しい?」って聞かれて(多分、オランダ語なので分からんけど)、もちろん「美味い!」。どうにか買った全てのアルコールを飲み干す。ちょっと酔ったね。トイレも5回くらい行ったし……、まぁ電車のトイレは無料だからいいけど。
Amsterdamに着くとかなりの雨。もちろんこの雨もAmsterdamが悪いわけで、「いつも雨降り。だからAmsterdamはバカな街」と言う。とりあえずいつものようにBarに入ってビールを飲み、その後restaurantに行ってご飯を食べる。一杯飲んでるのでそんなにお腹が減っていなかったので、前菜の「potetoなんとか」という料理とワインを注文。別にメインを頼まなくてもいいらしい。poteto料理を期待していたわけど、でてきたのはポテトスープのみ。そう言えば前菜だからね。まぁ別にいいや。充分。
Amsterdamの街で気付いたこと。トラムも車も全く人がいてもスピードを緩めない。こっちは酔っ払ってふらふらしているわけで、何度も轢かれそうになる。駅前のbarで新たにビールを飲んで、飾り窓地帯(Red Light District)観光。飾り窓地帯というとむっちゃ危ない地域と聞いていたけど(まぁ絶対に危ない地域だと思うけど)、MauriceもVicentも全く普通にがんがん進む。警察とかもぞろぞろいるから危険に違いないんだけど……、Vicentなんかばんばん女の子たちにちゃちゃをいれるし、写真取るし……。3時間近く歩き回る。まぁ見るだけでも面白い。ジャマイカや東欧なんかからも働きに来ているらしい。ちなみに料金は100Gから、100Gというと4500円くらい。これってやっぱり日本人に取ったら安い、だから日本人もいっぱい来るんやね。日本語の看板も見たし……。
電車は夜中でも走っている。ただセントラル駅の正面入口は閉まっていて(横にある入口は開いていたらしいけど、気付かなかった)、6時くらいの電車までずっと雨の中をうろうろしていた。最後はあまりにも歩き続けたので足が痛くて痛くてたまらなくなってきたので駅前のベンチで時間を潰す。MauriceやVicentはそこでちょっと寝る。おーい、Amsterdamのこの駅は『世界一危険な駅』って言っていたのにー。本当に疲れた身体ぼろぼろ。
          

  
  
10月17日(火)           
昼過ぎまで寝る。懇々と眠る。ただ今日はすっごいいい天気。オランダに来てからずっと曇り、雨で太陽を見ていなかったので、今日の天気の良さが気持ちいい。ただ天気良くても今日はどこにも行かない。行けない。からだぼろぼろ。ベランダでビールを飲みながらほっこり。
Amsterdam駅で万吉に分かれを告げ、Monsへ帰る。Monsへは3時間くらい。あぁーけどいいな、万吉はあと13時間もすれば日本に帰れるんやねー。帰ったらすぐに牛丼が食べれるんやねー。はぁー、牛丼食いたい……。
寮で万吉からもらった納豆を食べる。けど無理。納豆って腐るんやね。最初から腐っているくせに。あんな味の納豆は初めて食べた。口の中がぴりぴりする納豆。腹壊さんとけばいいけど……。暴眠。
          

  
  
10月18日(水)           
今日は1週間ぶりくらいでフランス語を喋る。煙草を買うのもちょっと手間取ったくらい。はっきり言って日本語を1週間近く喋りつづけているのは僕のフランス語成長に多大な悪影響を及ぼす。とは言っても日本語で話しているのが一番楽しいし気が楽なわけだけど……。授業、André、Dominiqueさんと連続して6時間近く喋る。すっげー疲れた。
今日は新たに日本語に興味のある女子と図書館で出会った。彼女は来年日本に行くらしい。頑張って話をしていたけど、Andréに邪魔された……。
          

  
  
10月19日(木)           
今日はものすごく学校に行きたくない。って言うかなんか全く人と話たくない日。こんな日は日本でもたまにあったけど、日本にいるのと違ってMonsにいると他にやることがないので学校へ向かう。けど……、休講……。あぁーなんかやるせんね。手紙でも書こうと切手をPosteに買いに行く。また行列に並ばなければいけんのやろなー、と思いながらPosteに入ると、意外にも人が少ない。30秒ほど待ったところであっけなく順番が来て、すんなりと切手を購入することが出来る。昼時は人が少ないんかな?
夜の授業がちょっと難しくなってきた。僕が成長していないのか、それとも他の人たちがごっつい成長しているのか。多分僕も成長しているけど、それ以上に彼らは早く成長するんやろね。クラス落としてもらおうとしたけど(あんなにテストがあかんかったのにまだ下にクラスがあるのが不思議)、夜は下のクラスは人が一杯で無理らしい。で、朝のコースをとった方がいいよとのアドバイスを貰う。うーん、朝のクラスも取ると大学の授業でとれなくなるものが出てくるしな……、どうしようかな。とりあえず明日、事務所に行ってみよう。
          

  
  
10月20日(金)           
朝8時15分からの日本語の授業に出席するために7時には起床。昨日4時過ぎまで眠れなかったので、むちゃむちゃ眠い。昨日は睡眠導入剤を飲んでも全く眠りにつけなかった。仕方ないので、万吉さんからもらった辻仁成の『白仏』を読む。彼の作品はむちゃ好きってことなかったけど、この作品はかなりいい。とにかく題材が面白い。けど読みつづけるうちに頭の中が日本語全開になってきたので我慢してやめた。
日本語の授業は一番気楽に受講することが出来る授業。全部のフランス語が分かるわけではないけど大体は理解出来るので(当然だけど)気楽。けど5時間授業ぶっとおしなので多少疲れる。特に今日は睡眠不足だったので授業中ちょっと眠ってしまった。ごめんなさいMonsieur THELE。授業中に日本の大学についてて、日本の大学は入るのは大変だけど卒業するのはものすごく簡単と言う話をして、「そうだね?」と聞かれる。いやいやその日本の大学で僕は留年したんだけど……。そう言ったら彼も苦笑い。
日本の歌のカセット作ってもらって送ってもらったので、ラジカセ(radiocasette)を買う。ごっついシンプルなラジカセで1599BF(約3600円)。小さな小さな店で買ったんだけど、店の親父は何故か分からないがびしっとスーツを来て、もちろんネクタイもして、そして口髭を生やしている。さらにはその何の機能もないラジカセについて全てを説明してくれる。いや分かるんやけど……。けどすっごいかっこよかった……。以上。
どれだけ大学でInternetが使用しにくいか、以下の表で分かってもらえると思います。そして台数が20数台程度しかないので、開いている時間帯もいつも混み混みなので使えない時も多々。これじゃイカンと思う。どうにかしてくれ!

Lundi Mardi Mercredi Jeudi Vendredi
8:00〜9:00          
 9:00〜10:00          
10:00〜11:00          
11:00〜12:00          
12:00〜13:00          
13:00〜14:00          
14:00〜15:00          
15:00〜16:00          
16:00〜17:30          
17:30〜19:45          

Internetを使用できる時間帯

実際これでは全く利用できないも一緒で、使える可能性のあるのは金曜日の17:30-19:45の間くらい。ということで今日行ったけど既に7、8人ほどの待ち人。7時をまわっても(つまり1時間半近く待っても)僕の番が来ない。どうやねん。これ以上待つのはしんどいのでちょうどスペイン人のHugoがいたので「5分間だけ使わして」とお願いして、さっとメールチェックだけする。これは本当にいかん。まじで携帯を買おうかな。けどこっちの携帯本体がむっちゃ高いんやってなー、日本は無料なのに……。
Roberto BAGGIOイタリア代表返り咲き!おめでとう。
          

  
  
10月21日(土)           
今日は昼からDominiqueさんの家に行く。行ったっと言っても遊びに行ったわけではなく、原稿を取りにいたわけ。何の原稿かについて説明する。11月に日本語の弁論大会があって、それにDominiqueさんが出ることになった。けど、申込みの締切は10月末日までで(申込みの際に原稿を読んだのを録音したテープが必要)、あまりにも時間がないために少しずるいけど、Dominiqueさんがフランス語で原稿を書いて、それを僕が日本語に訳すことになった。何せ時間がないので毎週授業をしている月曜日まで悠長に待っていることが出来ないので、Dominiqueさんには2日間で原稿を書いてもらい、僕も来週の月曜日までに日本語に訳す作業を終えることで話がついていた。
実際に原稿を手にとって見ると、まずはその量に驚いた。5枚の紙にびっしりと。その原稿は実はDominiqueさんの奥さんが書いたものらしい、Dominiqueさんは「仕事があって時間がなくて……、ごめんなさい」と言っていた。別にいいけど、文字の読みにくさにはいい加減困った。少しは読みやすいように書いたということだけど、うーん、読めん!caféを頂きながら一度Dominiqueさんに読んでもらった。その時は大丈夫かなと思ったんだけど、家に帰って実際訳す作業に入ると、読めない。はっきりいって翻訳作業と言うよりは、解読作業。見当をつけて、辞書を調べて、辞書に載ってなくて、と試行錯誤。作業を開始してから7時間後にようやく一応の形が出来る。全般的に思いっきり自由に意訳した。もちろん解読出来ない部分や、意味の取れなかった部分があるわけで……。あーーーあ、もう疲れた。目が疲れた!フロベールより難しい……。
新聞をぷらぷらと読んでいたら『Scifo trou du cul』と言う見出しがあった。驚愕した。これ新聞やで、それも大きな文字で。"Scifo"=シーフォ(サッカー選手の名前)、"trou"=穴、"cul"=尻。つまり「シーフォ、尻の穴!」ってこと、なんと下品な。"trou du cul"を辞書で調べたら「バカ野郎!」とかそんな感じの罵り言葉。けど地元でも罵り言葉として「ゲス!」というのがあるから同じか……。地元の言葉で「ゲス」は「尻」のこと。……けどこれって共通語かな?いやっ、よく考えたら「ゲス!」って下司のことかな。今までずっと、尻のことだと思ってきたけど……。まぁいずれにしたところで新聞の見出しにはならんね。げすだら!
          

  
  
10月22日(日)           
コインランドリーに行った帰りに、昨日訳した日本語を点検してもらうために、また分からなかった部分を教えてもらうために、Tayasuさんの家を尋ねようと電話をしたけど留守。よく考えたら日本語の弁論大会ってものがどんなものか分からんのやよね。フランス語の弁論大会も見たこともないし……。どれくらいのレベルの言葉でしゃべればいいんやろ。一応Dominiqueさんの年齢にそぐした日本語にしたつもりだけど、ちょっと堅すぎんるんかな?
電話をいっぱいしたけど、みんな留守。おい!みんな俺の事嫌い?。今日はちゃんと常識のある時間にかけたのに(日本時間21時)。日曜日の夜なのに……、何しとんねん。けどまぁいいや、今日は天気もいいし暖かい。気分がいい。気分がいいついでに久しぶりにcaféに入る。そしてCHIMAYを飲む(もちろんterrasseで)。彼と出会うのは久しぶり。けどやっぱり美味い。かんかんかんと3杯飲む飲む飲む。はーぁ、おれは今ここで何をしとるんやろ?はーぁ、330Fを浪費。まぁ800円足らずなんだけど。

『ためになるフランス語サッカー用語2』 :(今号はBARTHEZのフィギュアをゲット!)
boulet de canon・・・・   「砲弾」の名の通りごっつい早くて重いシュート。ロベカル(Roberto Carlos)のFK(un coup franc)がいい例とのこと。
feuille morte・・・・  これは日本で言うドライブシュートのようなものかな(ドライブシュートって『キャプテン翼』の中だけ?)。「枯葉」ということで一度浮いてそして落ちるシュート。
(⇒Raul a tenté bien un coup franc en feuille morte.)
coup du chapeau・・・・   Hat-Trickのこと。一試合に3得点取ることだけど、フランスでは連続して1人のプレーヤーが3点決めた時に使って、途中で誰かチームメートが得点するとそれはハットトリックとは言わないらしい。じゃあ何と言うのか……、分からない。
corner à la rémoise・・・・直訳すれば「Reims風のコーナーキック」。Reimsはフランスのクラブチーム『ランス』のこと。ランスのチームはコーナーキックで敵を混乱させるためにショートコーナーで近くの味方にボールを渡して、その選手がボールを上げていた事から、そういうコーナーキックをこう言う風に呼ぶようになったとさ。

   ちなみにBARTHEZは94年に日本で行われたキリンカップでのオーストリア選が初代表だったらしい。日本戦はどうだったっけな?小倉が点を取ったあの試合のキーパーは誰だったっけな?あぁそう言えば、あの試合はカントナがいたね。うーん懐かしい。まぁHP見てくれている人達の中でこの話が分かる人は多分いないんだろうな……。
          

  
  
10月23日(月)           
今日はむっちゃ疲れた。朝3時間フランス語の授業。昼からAndreと3時間のフランス語の個人授業。6時半からDominiqueさんとの2時間に渡る熱い授業。これが続くと絶対死ぬ。ちょっとストレスが溜まってきた。気晴らしに出かけなければ。
で、Dominiqueさんの弁論大会の件だけど、Tayasuさん(わざわざ顔を出してくれた)のアドバイスで苦心して訳した原稿は大幅にカット、やっぱり論文調の堅いものではなくてもっと楽なのがいいらしい。そうだね、スピーチ大会だからね。で、もっとDominiqueさん個人に関した部分が欲しいとのことで、原稿には余りなかった盆栽の出会いとかを聞いてすぐに文にする。あーぁ、疲れた。目が痛い。もう駄目だ。
目が痛いのを我満して、辻仁成の『白仏』を読み終える。結構はまって一挙に最後まで。いいよなかなか。で、「愛を下さい……」って歌聞いて、なんか辻仁成マニアみたいだけど、決してそんなことない。けど歌も本もちょっと表現が鼻につく所が多々あるけど(やり過ぎやろって)、けどなかなかいい。
で、日本では巨人とダイエーが優勝したって知ってる?まぁ、もしかしたら日本シリーズも終わっとるかも知れんねやけど……、今日知った……。
          

  
  
10月24日(火)           
今日も朝3時間、昼から2時間、夜2時間の授業を淡々とこなす。ほんとに疲れる。なんか集中力が散漫になる。そう言えばベルギーでは「集中力をつける薬」があると言うけど、日本にもあるんかな。けど、それは元気のないときに飲むって言うからリポビタンみたいなものかな。夜の授業の後にMumuの新しい寮を訪ねる。ここでまた2時間くらい喋って疲れる。はぁー、女子と二人っきりなのに全くときめかない……、まるで彼女が先生のように見えてくる。疲れる。
とりあえず、新しい時間割。

Lundi Mardi Mercredi Jeudi Vendredi
8:15〜9:15         Japonais
 9:15〜10:15 Français pour
étranger
Français pour
étranger
   
10:15〜11:15   Français pour
étranger
11:15〜12:15  
12:15〜13:15 Français
avec André
  Français
avec André
Français
13:15〜14:15 Linguistique   Français
avec André
14:15〜15:15 Français
15:15〜16:15   Histoire des civilisation    
16:15〜17:15   Artistiques    
17:15〜18:15     Fra-Jap
avec Denis
   
18:15〜19:15 Fra-Japo
avec Dominique
Français pour
étranger
Français pour
étranger
 
19:15〜20:15  

色がInstitut de linguistiqueでやっている外国人向けのフランス語。色がベルギー人達と一緒の大学のフランス語の授業。色が個人的に日本語を教えている、けどこれもまぁフランス語の授業。はぁー、フランス語だらけ。真剣にこれを続けたら死ぬ。か、気が狂う。まぁとりあえず今年いっぱいのつもり。
さてこんなに疲れているのに、Andréの質問について考えなければならない。それは「大き」と「大き」の"い"と"な"違い。これって同じなんかな。別に今思えば「C'est la même chose.(同じ)」と言ってもいいと思うんやけど、最初の頃にちょっとニュアンスが違うって言ってしまったもんだから、もう取り返しがつかなくなってしまった。例えば「大きな本屋」と「大きい本屋」ってなんか感じが違うと思えへん?うーん、同じかな。どうしよう。こうなったら大きなっていうの古い言い方だって嘘教えようかな……。
          

  
  
10月25日(水)           
僕には幸も不幸もなく、ただ時間だけが流れて行きます……、って感じ。(著しいパクリ)

僕はウミガメ。
ゆっくりゆっくり歩んでいる。
まだまだ産卵場所は遠い。
ゆっくりゆっくり砂浜を。

こんな僕でも海の中では
すいすいと泳ぐことができたんだよ。
いまは砂がじゃりじゃりして
すいすいと進むことができないだけ。

いまならまだ間にあうかな。
海にかえろうかな。
そしてすいすいとまた。
産卵なんていらないかな。.

今の気持ちを詩に託してみました。あぁ、僕はしがないポエマー(←いや間違えているのは知っている。わざと)。はぁー、くだらねー。
          

  
  
10月26日(木)           
ちょっと古い話になるけど(火曜日のこと)、AnderlechtがManchesterに勝った。チャンピオンズリーグの話。新聞にはでかでかと「L'exploit historique(歴史的偉業)」と書かれていた。確かに。さらには、「On a gagné l'équipe la plus riche et la plus puissante du monde.」と。これまた確かに。予選の初戦Manchesterのホームで5-1でボコボコにやられているだけに、これは驚き以外の何ものでもない。ちなみにチャンピオンズリーグ予選G組はAnderlechtの他にManchester United、PSV Eindhoven、Dynamo KievとAnderlecht以外は日本でもお馴染みのチームがひしめいている。Anderlechtはこの勝利で最後一試合を残してグループ首位にたった。とは言っても次にPSVに負けると予選敗退となるわけど……。けどまぁ予選敗退したとしても満足でしょう。けどチャンピオンスリーグは面白い。JuventusやAC Milanがさくっと負けたり、BarceloneもManchesterももうすでに2敗しているし。ところでPSG(Paris St-German)は火曜日にRosenborg(ノルウェーのチーム)に7-2で勝利して予選突破を決定した。けど、7点って……、アウェーではRosenborgに負けていたのに。
今日夜の授業でいつもより5分ほど遅れて20:20ぐらいに終わった。帰ろうとするとドアが全部閉められている。内側からでも開けられない鍵なのでみんな閉じ込められる。最終的には窓から脱出するようにどうにか出れたけど、何たるmal organisé。守衛のおっさんが早く帰りたくて帰ってしまったわけだ。こういうところは本当に嫌になる、この国。
ストライキ(grève)の話。これがないとヨーロッパは語れないから。Monsのバスの運転手のストライキは2週間くらいでどうにか結末を見たけど(一昨日からまた一部の運転手がストを始めたらしいけど……)、Charleroidでは1ヶ月以上にわたってまだバスのストが続いているらしい。いまだに。で、やっぱり日本人としてはお客さんはなにも言わないのか気になるところ、日本人の感覚ならいい加減にしろと抗議してもいいもんだと思う。それをベルギー人に聞いてみると、「毎年の事だから誰も起こらない。呆れているだけ」とのこと。ふーんそんなんかいなって感じだけど、一つ気になることがある。ベルギー人はいつも(特に大学を出ている人や大学生が)、「あいつらは高校しか出ていないバカだから」とか「あいつらはバカだから上の頭のいい奴らに踊らされているだけ」と絶対に言う。ベルギーは日本以上に学歴が重視されるってこと(高校出の人は絶対に長にはなれない、例えば銀行なら一生窓口係りのまま)は前に書いたと思うけど、やっぱりこれは聞いていて気持ちよくない。その点日本は学歴社会と言われるけど、まだ多くのチャンスが転がっていると思う。立身出世の夢なんてどこにでも転がっていると思う……かな。賢いってことは充分に重要なことだと思うけど、頭が悪いからって人を見下すのはよろしくない。僕も馬鹿にされたくないし。させんけど!
ベルギーの車事情について新聞の記事から。ベルギーで走っている車の4台に1台は10年以上使用している車。日本はどうなんやろ?車の生産国では率の高い順でドイツ(45%)、フランス(22%)、そして日本(18%)。この3カ国だけでベルギーで走っている車全体の85%を占めるんやから恐ろしい。それで国産(つまりベルギー産の車)は全体の0.04%!、台数にして1690台しか走っていない。生産国4位以下はイタリア、イギリス、スウェーデン、スペイン、アメリカ、韓国、チェコの順。VolvoとかSaabってスウェーデン(Suède)の車やったんやね、初めて知った。それともう一つ面白いのは、高級車の地域別保有率。例えばFerrariだったら、Flandreに600台、Bruxellesに158台、Wallonieに225台。これはものすごく南北(WallonieとFlandre)の経済格差を示しているようで面白い。まぁ、それにしても日本は凄いね、と言うことで……。
          

  
  
10月27日(金)           
今日は初めて真剣に寝坊をしてしまう。全く起きれなかった。約3時間遅れで日本語の授業に。夜全く眠くなく昨日(今日?)は6時過ぎに寝た。その反対に日中眠くて眠くて仕方ない。生活のリズムが夜型になりつつある。こうなってくると学校に行けなくなってくる……。4,5年にわたって身についた日本での生活のリズムはそう簡単には直らない。眠い。
夜は例のDominiqueさんのスピーチコンテストの申込みのためのかっせとの録音を完了する。結構手間取るかなと思っていたけど、わりとすんなりいった。やっぱりヨーロッパ人は耳がいいね。で、Dominique&僕の合作の原稿を紹介します。題名はズバリ「bonzaï」。それではどうぞ。

   私の名前はドミニク・ローランといいます。NATOで働いています。私はまだ日本に行ったことがありませんが、Monsの日白友好協会で、日本語を勉強しています。
   何故、日本語を勉強しているかというと、盆栽に興味があるからです。今から15年前、テレビで盆栽を見ました。その時強い印象を受け盆栽に惹き付けられました。いつか、日本の盆栽を見に行くために、今、日本語を一生懸命勉強しています。
   さて皆さん、ヨーロッパにいつ盆栽が伝わったか知っていますか?盆栽はヨーロッパに19世紀に紹介されました。そして1969年、パリで開催された花博で、多くのヨーロッパ人が盆栽の素晴らしさを見たのです。
   私はすぐに盆栽をはじめました。それからは私は彼らと共に生きてきました。彼らの世話をし、彼らを眺め、彼らを愛し、そして彼らを尊敬し……。そして今、彼らは私の愛に見事に答えてくれています。
   最初はそうではありませんでした。最初は興味の方が勝ってしまい、いつも切りすぎていました。新しい芽も次々と切ってしまって、盆栽を丸裸にしたものでした。けれども、年を重ねる毎に、私は経験を積み、忍耐を覚え、盆栽を冷静に見ることが出来るようになってきました。今では、盆栽に囲まれて生活をし、自然に対する優しい目も持つようになりました。
   私は仕事の関係でしばしば引越しをしなくてはなりません。引越しの時にはいつも、盆栽と一緒に移動してきました。庭を運ぶことは出来ませんが、盆栽なら大丈夫ですから。いつも盆栽は家族や猫(ちなみに、その猫の名前は『ネコ』といいますが)と一緒に引越しをしてきました。盆栽は家族の一員なのです。
   これからも、この沢山の家族と共に楽しく生活していこうと思います。


   これでDominiqueさんが読んで4分30秒ほど。どうこれ、いいよ。自我自賛。もちろん幼い文であることは間違いないけど、限られた時間と限られた語彙である事を考えればこれは素晴らしい!また自我自賛。一番最後の結論(?)はちょっと小学生の作文みたいでいただけないんだけど……、まぁ仕方ない。もちろん最優秀賞(la première place)を狙う(まぁ狙っているのは僕だけで、当のDominiqueさんは無理無理って言っているんやけど……)。優秀賞は日本への往復航空券と賞金と日本料理屋でのお食事券。はぁ−、Dominiqueさんを日本へ行かせてあげたい。後は僕のすべきことは何もないんだけど……。けど、狙う!
          

  
  
10月28日(土)           
いよいよ真剣にマラドーナが復活!いよいよ始動する。前にアルゼンチンの2部リーグでプレーするって言っていたけど、いつもの彼のように話は変わってアルゼンチンの1部リーグ(チーム名は忘れた)でプレーするらしい。新聞には"tantième retour"と書かれていた。もう何回も何回も復活していてもう何回目か分からないので、tantièmeということらしい。この単語こういう風に使うんやね。おもしろい。彼は現在40歳。いくらでぶでぶになっていようがマラドーナはマラドーナ。まだまだ出来るはず。日本でのワールドカップでーへんかな。ワールドカップやったら彼は日本に入国出来るんかな?昔キリンカップでマラドーナ来日かという時に、麻薬使用の前科があるから日本は彼の入国を拒否した経緯があるから。どうなんやろ。現在40歳。
Bruxellesに行く。fnacに行く。秋の(冬の?)夜長に備えてたっぷり本を買う。一番大きな本屋どこにある?ってずっとみんなに聞いていたんだけど、みんなfnacと答える。けど、それほど大きくない。いまいちベルギーの本屋事情が分からない。小さな本屋は街中にあるけど、それは小さくてどこも同じ品揃え。巨大な本屋を見ない。例えば丸善のような、例えば紀伊国屋のような、例えば旭屋書店のような、例えばジュンク堂のような本屋はどこ?日本以上にみんなが同じ本を読んでいるような気がする。欲しい本はどこで買うんやろ。
夜はTayasuさん家で鍋をいただく。沢山の人たちが集まって、楽しく鍋を囲む。Monsにも日本人がわりといるんだね、と再確認。ワインも沢山御馳走になってちょっと酔っ払った。帰りはAsamiさんに寮まで車で送っていただく。うーん、酔っ払った。
Monsが4-1で勝った。道に出て「On a gagné?」と道行く人に尋ねる。みんな御機嫌。みんな大盛り上がり。……今日は何か日本語(↑今日の日記)がすごくおかしい気がする。
          

  
  
10月29日(日)           
今日の午前2時を境にサマータイム(heure d'été)が終わった。1時間時計を遅らす。
欲望:
・居酒屋で「生中!」と注文したい。
・"大西"に行きたい。
・納豆が食いたい。
・「天一」が食いたい。
・「横綱」でもいい。
・温泉に行きたい。
・特に十津川温泉に行きたい。
・浴衣を着て牡丹鍋を食いたい。
・田舎のローカル線に乗って景色を眺めぼーっとしたい。
・"高千穂鉄道"か"飯田線"がいい。
・ガンバの試合が見たい。
・阪神競馬場に朝一から行きたい。
・蛇をガラス越しに見たい。
・大好きな子に「昨日何した?」って聞きたい。

新聞で面白い記事を発見した。「Nostradamus a pillé un moine cistercien !」、つまり「ノストラダムスはシステルシアン(ベネディクト会の1派らしいけど、シトー会って言っているやつかな?)の修道士の作品をパクっていた!」。記事によるとノストラダムス(Michel Nostredame)は有名な予言書『Centuries』を自分では書いてはいずに、人の作品をパクっていたらしい。でその元々の作品って言うのが、予言書でもなんでもなく、テンプル騎士団(l'Ordre de Temple)の歴史を綴った詩だったらしい。彼が人の作品をパクったっていう証拠の1つに、『Centureies』には多くのピカルディー方言やフランマン方言特有の表現が出てくるけど、南仏出身(St-Rémy-de-Provence)の彼がこれらの表現を沢山使うことは不可能だということ。1999年も何事も無く過ぎちゃったし、ちょっと可愛そうなぐらいノストラダムスにとっては散々だね。
          

  
  
10月30日(月)           
アジアカップ優勝おめでとう!オリンピックのブラジル戦をちょっとだけ見たんだけど、日本なかなか強い。聞いた話によるとアジアカップでは高原が大爆発しているらしいし。もう日本はアジアレベルを超えた、と勝手に思っている今日この頃。
今日は猛烈に寒い。Grand-Placeの温度計も6℃を指しているし、風がむちゃむちゃ強い、そして最悪なことに雨が降っている。drachedrache!かなりの厚着をして出かけたけど、手が、耳が、顔が痛い。あ〜いたい。誰に?
昨日の試合でAnderlechtが8-0で圧勝した(ちなみに相手はLokerenというチームで、来週カップ戦で"うち"のMonsと試合をする)。Anderlechtはシーズン当初は何かちぐはぐだったんだけど、チャンピンズリーグでKiefやManchesterに勝った辺りからチームとしてまとまってきた。そしてここにきてこの大爆発。新聞には「Les Mauves insatiables à domicile : 33 buts en 7 matches」、Les Mauves=Anderlechtの愛称(薄紫色のユニフォームだから)、insatiable=貪欲な、à domicile=ホームで、つまり、”ホームでは異常に強いアンデルリヒトは”7試合で33点を挙げている、ってこと。1試合平均5点近くとっている計算。これだけ強くても現在2位、上にはFC Brugesというチームがいる。ここは何かさりげなく強くって、11試合してまだ無敗。っていうか全勝。
          

  
  
10月31日(火)           
今日はハロウィン。ハロウィンてよく分からないんやけど、アメリカとかの行事じゃなかったっけ。アングロサクソン系の。けどしっかりMonsでも子供たちが盛り上がっているし、店のディスプレイもかぼちゃだらけに……。一体ハロウィンって何の行事?宗教関係?どうにも納得いかないので聞いてみた。もともとはアイルランドが発祥の地の、悪霊(les mauvais esprits)を追い払う行事。そして1840年のアイルランドで起きた大飢饉のために多くのアイルランド人が、アメリカをはじめ世界各国へ移住した。その際にアメリカにもハロウィンが紹介されたらしい。そして現在のアメリカの隆盛によって再びハロウィンがヨーロッパに逆輸入させているらしい。ベルギーでハロウィンが行われるようになったのは最近のことで、Monsで子供たちが仮装して各家を回り出したのは2年前からということらしい。あまり目的というか何故するのかってのは薄れていて、純粋に子供達にとってのお楽しみとして行われているらしい。ただベルギーにこのイベントを輸入するにあたって、かなりの議論が起こったらしい。というのもHalloweenはカトリックとは何の関係もないイベント。むちゃむちゃカトリックの国であるベルギーの教会がこんな異教徒の行事を持ち込むなんて何事かってかなり怒ったらしい。それなら日本においてのクリスマスと同じようなものかな。あれも宗教色ないしね。って言うか無さ過ぎ。けど子供たちが仮装して通りを歩いている姿は微笑ましい。ちなみにフランス語でも、halloweenで「アロウィン」と発音。で何故か女の子名詞。
さて、最近"欲望"のことと"サッカー"のことだらけだったので、社会派な事を一つ。昨日MadridでETA(『バスクの祖国と自由』って言うんやったっけ?)がテロをした。3人が死亡、十数人が怪我をした。今年に入ってETAのテロで犠牲になった人の数は19人、1968年にテロを開始してからこれで788人が犠牲になっているらしい。彼らの主張はもちろん「バスクの独立(l'indépendance du Pays basque)」。けど独立という崇高な(僕はそう思う)意見と無関係な一般人を犠牲にするのとどうして結び付くんだろう。目的のために手段を選ばない?一体どんな利害関係があって、双方の話し合いが上手くいっていないか詳しく知らないんで、これ以上は何も言わんけど……。
やっぱり社会派はもうやめ!難しい。言葉の話。ETAは"Euskadi ta Askatasuna"というバスク語の略。まず"Euskadi"から、多分"Euskal (Herri)"=le Pays basque「バスク(地方)」から来ているんだと思うんだけど分からない。何で、語尾が-(d)iで終わるやろ?つぎ、"(e)ta"=et。そして"Askatasuna"。liberté「自由」を表す"Askatasun"と定冠詞を表す語尾"-a"、つまり、"Askatasuna"=la liberté。ということで、強引に言ったら「バスクと自由」。ちっ、バスク語の知識を披露するつもりが、散々な結果に……。