9月1日(金)           
とうとう9月になりました。けど日本に帰るのはまだまだ先のこと。hôtelの気のいいmonsieurに分かれを告げ駅へと向かう。市役所(mairie)の前では昨日と同様に大勢で掃除をしている。多分あれが彼らの生業なんだろう。あんな仕事が成り立つんだね、それもあんなに沢山の人間が。それでも失業者が多いとは、恐ろしい国だ(まぁ日本も偉そうなことは言えんけど)。9:30の電車でToulouseへと向かう。途中で買ったクロスワードはあまりにも難しくて途中で断念。
oeuf dur=ゆで卵と言うらしい。隣のmadameに教えてもらった。Toulouseでの昼食の一場面。omelette jambonを食べたが、まぁー美味くない。
[Albi]とっても素敵な町。赤レンガで出来た橋(11世紀に作られたらしい)なんてもう……素敵。Lautrec美術館(musée de Toulouse-Lautrec)はLautrecの作品が腐るほど(失礼?)あって、Lautrec好きの人にはたまらないだろうな。とにかく良い町だね、Albi。
夜は牡蠣(huitre)が食べた買ったのでmenu poissonをとる。牡蠣はそれほどでもなかったが、ついていた海老は素晴らしかった。メインの白魚の焼いてソースをかけたやつ(説明が難しい)も美味かった。ただvin en pichetがなく久しぶりに最初から最後までbièreを飲む。

Albi Albi
赤レンガの町 Albi 赤レンガの橋 super

今日は初の夜行。一応席とっといたので安心だが……。乗り込むと8人がけのコンパートメントで、他には予約者なし。そして誰もいない。もしかして独占?もうだれも乗ってこんといてくれー。うーん、乗って来た。それも3人。カップルうるせー。けど、1時間半後には彼らは下車して、また独占状態。よし横になって寝よ。カーテン閉めて。
          

  
  
9月2日(土)           
電車の中、寒い……寒い。コンパートメントは独占。coucetteより快適だと思うけど。寒い、寒い、寒い。朝7:00ごろParisに着き、駅の中のcaféへ。caféとcroissantで朝食。暖かくなって元気が戻ってきた。ただ腹の調子が……よくない。簡単に言えば、ずっとゴロゴロいっている。トイレに駆け込む。2F。そしてまたやばくなりトイレに駆け込む。2F。さっき入ったばかりだからまけてくれてもいいやん。おばちゃん。
思いっきりパリ観光。何故だろう?けど日本人よく見るなー(僕も日本人やけど)。老若男女問わず、沢山、そして日本語が聞こえてくる。日本人ってやっぱり金持ちなんだね。そしてフランスが好きなんだね。だって日本でそんなに沢山のフランス人見いひんやんか。日本のガイドブックも本屋さんにあんまりなかったし。中国とかタイの方が人気みたい。あとよく見るのが日本人女子と外国人男子のカップル。その逆はほとんど見ない。何故?ダメダメ、こんな割合じゃ。日本に女子がいなくなる。出会いがなくなる。ヤバイかな俺。日本人男子かっこいいと思うんやけどね。どんなもんやろ(意味が分からなくなった)。
その後、ポンピィドゥーセンター(centre Pompidou)でPicasso展を見る。これはPicassoの彫刻とか立体的なものばかりを集めたもの。かなり大量に展示されている。個人所蔵のものも沢山あったからあまり普通では見れないものも(多分)あったと思う。Picassoの多才に驚き、そして彼はやっぱり平面を掴むのが凄いと思った。立体的なものでも、それは平明の連続なんだねと。とても面白かった。ただただ眠くて眠くてしょうがなかったのでソファーで寝た。気付くと激しい雨が降ってきていた。
[Musée PICASSO]別に説明もいらんと思うけど、とにかく凄い。規模のものすごいので、見るにはかなりの気合が必要だった。疲れた。
その後はOpera garnier周辺や、Louvre周辺(あくまで周辺)、そしてhôtel探しのためquartier latinをただただ歩く。途中でまた雨が強くなってきたので、nobuに教えてもらったラーメン屋「ひぐま」に入る。入るといきなり「いらっしゃいませ」といわれ、ちょっとびびる。メニューも注文も全て日本語OKだし、周りは日本人ばっかりだし、ここは日本?って本気で思った。ラーメン、ギョーザ、ご飯、ビールの典型的なパターンで100Fくらい。これって高いね。やっぱり。まぁ味は結構おいしかった(日本でもこれより不味い店は腐るほどある)。
・服を買ったが(半袖しか持って来ていないので、夜のサッカー観戦のため)、Lサイズを買ったが少しい大きかった。Mがちょうどだったんかな?本当に街中とかで感じるんだけどヨーロッパ人はでかい。日本では普通に大きい方なのに。ちなみに一応試着したのに……。
・quartier latinは安いhôtelがたくさんあると聞いていたけど、そんな事はないと思う。そしてやっぱりParisは全体的に物価が高い(分かりきった事だけど)、ずっとフランス南部の田舎を回っていたのでParisの値段を見るとげんなりする。
France-Angleterre]戦いは電車の中から始まっていた。RERでSt-Deniのstade de franceに向かう列車の中でイングランドサポーターが応援歌を大合唱。本当に電車が揺れるくらいだった。けどフーリガンちっくではなく、愛想のいい人達で、フランスサポーターと盛んに握手していた。そして何故だか分からないが僕も握手された。stadeに着くと1時間前だというのに人で埋まっていて、盛り上がっている。とりあえずビールを買って、席に着く。席は2階席(?)の一番後方でスクリーンが見えない。メンバー紹介とかは下に降りて見ていた。やっぱりZidaneの人気は飛び向けている。メンバー紹介では大歓声が上がり、「zizou! zizou!」のコール!!そしてLa marseilleseの大合唱。

Stade de France イングランドサポーター Deschampsの交代
Stade de France フーリガン? Deschampsの交代

試合が始まると隣にいたおっちゃんサポーター2人が下へ降りていって空いている席に座り、こっちに来いと呼ぶ。どうやら、そこら辺の20席ほどは空席らしい。よかった。よかった。(このおっちゃんたちは、試合前ワールドカップ(la Coupe du Monde)を持った子供たちがグランドを1週するのを見て「あれワールドカップ?」と聞いたことからちょっと仲良くなった。おっちゃんは誇らしそうに「deux」と言った。つまりEURO2000のカップもあるってことだろう)。
試合の結果は1-1のドロー。けどフランスは強かった。凄かった。後半の途中なんかボールをまわして遊んでいるようだった(まぁ攻め倦んでいるとも言えたけど……)。途中でZidaneも交代させたし。けどイングランドもなかなかいいチームだった。特に前半は。決定機もイングランドの方が多かったんじゃないかな。だけどフランスのキーパー(gardien)Lama(彼もこの試合を最後に代表を退くらしい)が全部止めた。けど何故だか分からないけど、イングランドはオーウェンやマクマナマンをスタメンで使わなかった。何故?けど2人とも後半途中から交代で出場してきて、Owenは点も決めた。Owenは早かった。けど何と言ってもZidaneが全く別世界のプレーをしていた。本当にボールを取られないんだな。そしてボールを持つと、サポータは何かを期待して「Allez, Zizou!」と叫ぶ。(けれども翌日の新聞に『昨日のZidaneはmiracle Zidaneじゃなかった」と書いてあった。え?)
最後に、そのおっちゃんサポーター立ちと写真を取り合って帰る。素晴らしかった。7万6000人ぐらい入ったそうだ。
Krambeuは最後までピッチの横でアップをしていた。けど、出番ナシ。背中がさみしそうだった。

Supporteur typical 典型的おっちゃんフランスサポーター
          

  
  
9月3日(日)           
どこに行こうか決めていない。Parisは出る。この街にいると金がかかってかかって仕方ない。とりあえずhôtelを出て軽い食事を取る。Gyrosというkebabの中身だけのようなもの(シュラスコにも似ている?)とbière。でmétroの入口まで、どこに行こうかなと悩む。よし意味はないけどLuxembourgに行こう。Tayasuさんもきれいな国だと言っていたし。もうMonsに腰をすえる時期が近付いているし、時間ないけど行こう。Paris-Est駅からMetzで乗り換え、Luxembourgへ4時間。検札でEuropassを見せたら初めてpassportを見せろと言われた。よかったpassport持っていて。あれやっぱり必要なんだね。
電車の中でl'equipeを読んでいると、World Cup 2002の予選についての記事があった。そしてA組でLuxembourgが今日ホームでYougoslavieと試合を行うらしい。時間は18時。電車がLuxembourgに着くのが16:50の予定。けどすでにMetz出発の時点で15分遅れ、間に合うんかいな?途中、駅でもないところに何度も止まって(その時も全く放送なし。何でとまっとんのか意味が分からん)。Luxembourg着が18:25。急いで駅のoffice de tourismeに行って地図を貰い、stadeの場所を聞く(そこのおばちゃんはとても簡潔に、そして丁寧に教えてくれた。駅前のターミナルから7番のバスで10ほどで着くと)。そして駅前にhôtelをとって(このhôtelが最高に素晴らしい、まま安いし、madameが素敵だし、みんな親切だし、名前はhôtel Napoli)。荷物をおいてローターリーの所のtabacでチケットを買おうとしたらstadeに行けばナンボでも買えるとのこと。そして17:55のバスが出発(バスは40LF)。stadeに着くとまずその規模の小ささに驚く。西京極並かそれ以下。ここで国際試合?まぁ昨日のStade de Franceが頭に残っているってのもあるんだけど……。窓口でゴール裏席(もちろんLuxembourg側)のticketを購入。何と300LF(約750円)。これでYougoslavieが見られると思うと安いもんだ。しかもstadeが小さいので、すごく間近。表情まで見える。ただ試合の方はひどい内容。両チームとも凡ミスばっかり、かといって激しくもなく、プレッシングもほとんどない。そして圧倒的にYougoslavieがボールを支配する。途中で雨もぱらついてきて、本当にお寒い内容。これが国際試合?まぁユーゴのミハイロビッチとかはやっぱり上手かったけどね。それにただで帽子や笛を配っていたし、bièreが50LF(約125円)でよかった。うん、それだけかな。入場者数3305人にも驚いた。これ国際試合?
夜はcentre villeへ出て、resutaurantでムール貝(moule)を食べた。500LFとちょっと高い気がするけど、フランスで食べたmouleとは比べ物にならないほど美味かった。まず大きさが違った。mouleに比べbièreとvinは驚くほど安かった。以上。

Luxembourg
とっても小さいstadeで、 国際試合? Luxembourg (何かは分からない)
          

  
  
9月4日(月)           
朝食の時Madameに「昨日Luxembourg負けたね」と言うと、「強い方が勝つんだよ」と言う。「悲しい?」と聞くと「全く」と。そして「2-0ならよく頑張った」と言う。うーん、これじゃWorld Cup行けんなこの国。まぁ人口36万だからしょうがないか。
Luxembourgの街を一歩きする。Luxembourgは立体的な街。そして美しくて、きれいで、素晴らしい街。歩いて回るのがすごく向いている街。明日9月5日のケルメス際の前夜祭っぽく、街には屋台が出て、凄い人で大盛り上がり。
ボックの砲台はいい。自然のラビリンス。迷宮。ひんやりしていて(とは言っても今日の朝の気温が11℃。寒いちゅうねん。まだ9月なのに、残暑は?)、暗くて、時に外界につながる穴から眺めるLuxembourgの街は最高。ぜひお試しあれ。
LuxembourgにはLuxembourgの通貨がないのかな?銀行でおろしたお金も全てベルギーフラン。おつりでもらうのもベルギーフラン。流通全てがベルギーフランなのかな?屋台で売っているソーセージやporcをパンに挿んだやつを食べる。大体100LFぐらいで、これが美味い。これを3つ食べる。十分お腹一杯になる。そしてbièreが安い。50LFから飲める。bièreはcaféよりも、レモネードよりも安い。飲み物の中で一番安い。素晴らしい。
Monsへ行くためにbilletを買う。Luxembourg-Monsで940LF。そして14:27初のBrussel行きの電車を待つ。すると14:15くらいに掲示板に突然「train supprimé」の表示、そして「Observez les annonces sonores」とある。おい!!どういうことやねん。突然電車がなくなるってことがあんの?駅員に聞いたら他の電車に乗って途中のAlronで乗り換えして下さいと言われる。はいはい分かりました。どうも釈然としないけど。

Palais? ボックの砲台1 ボックの砲台2
これ多分王宮 ……かな? ボックの砲台 これもボックの一部

Monsに着いて今日は非常にいい勉強をした。Tayasuさんの家に行くために番地を聞こうと電話しようとしたところ、電話ボックスには黒人女性がずっと電話している。全く終わる気配がないので、他の電話ボックスを探そうとしたが、ない。あってもcard専用のものだけ(tabacとかも閉まっていてcardが買えない)。で、仕方ないので元のボックスに戻ると、例の女性はまだ話を続けている。そしてさらには、周りに4人の待っている人達がいる。そして彼らもまた1人1人が長い。後ろで人が待っているのに、行列が出来ているのに……、ここで日本人なら少しは気を使ってくれそうなものを……こやつら全く意にかえさず。10分、20分と経過していく。そして恐るべしは前の老夫婦。これがまた長いの長いの、ごっつい喋る。うぅー、いらつく。本当にいらつく。やつらのデリカシーのなさにいらつく。様々なプレシャーをかけてもダメ。むかつく。そしてやっと終わったかと思うと、また他の所へかける。そして元気に喋り始める。おい。いい加減にしろよ。で、3回目かけようとした時もう我慢が出来なくなってドアをトントンとして「une minute! OK?」と尋ねた。やつらはフランス語分からんようやったけど、すんなりと「OK」と言ってくれた。やっぱり言ってみるものだ。ここで教訓。「とりあえず言え!!」。待っても無駄。主張しなかったらダメ。そういう事……。勉強になった。ちなみにやつらは1時間後そこを再び通った時まだ電話しつづけていた。恐ろしい……。
          

  
  
9月5日(火)           
今日は始めて大学へ行く。寮にいつから入れるか聞きに行く。広くて分からんので、とりあえず入ってみると、ちょうどそこで正しかったようで、わりと感じよく迎えてくれた。何か手続きをさせられそうになって、いや今日はこれからParisに行くので、7日の日にして下さいと伝える。で、責任者のMme Renatoの所へ連れて行かれ、7日にまた来るとだけ伝える(彼女が寮まで荷物と一緒に車で送ってくれるらしい。自分でやるからいいお世話なんだけど、まぁあり難く)。とりあえず今日は7日にまた来るという約束だけ、これだけのためにかなりの時間がかかった。「English?」と効かれ「No!」と答えると「Quelle langue?」と言われもしたけど……。あまりにもフランス語の大洪水でよく分からず、へこむよりも笑いそうになった。フランス語喋れたらこんな所来えへんちゅうねん。そのために留学するっちゅーねん。まぁ、なんやかんやで大学1日目は終わり。
ちょっと所用でParisに行く(ちょっとかっこいい?)。まぁ明日には帰ってくるけど。Parisでは「GIBERT JOSEPH」という本屋に行った。大きな本屋で品揃えはなかなかのもの(と思う)。やっぱり本に囲まれているのは気持ちがいい。将来本屋さんになるものいいな。まぁ目当ての本はなかったんだけど、3冊ばかり素敵な本たちを購入。この本屋のいいところは(他の店もそうかも知れんけど……)、新品の本の隣に、その本の古本が並んでいるというところ。これはよいシステム。ただ残念なことは7:30閉店なんだけど、その30分前から「もう閉店だから帰ってくださいよ」という放送がばんばんかかること。そして次第に電気は消えてゆき、エスカレーターは止められ、そしてレジには長蛇の列。彼らは7:30閉店なら7:30きっかりには店を閉めたいんだね、きっと。追い出されるように店を出る。まぁレジのおねいさんは可愛くて、愛想良くて良かったけどね。最後にParis-Nord駅近くのhôtel「Braband」について。安くて良いけど、何故か部屋が日本の旅館の匂いがする。ただ、それだけ。
          

  
  
9月6日(水)           
いよいよ1ヶ月の長きに渡ったフランス=遊びも終わり、さぁMonsでの1年間の大学生活に入らねば。
今日はTayasuさん家に泊。いつもいつもお世話になります。電話まで貸していただいて、おかげで1ヶ月ぶりのメールチェックが出来ました。感謝感謝です。
          

  
  
9月7日(木)           
9時の約束だったので、9時きっかしに事務所を訪ねる(これぞ日本人。時間に正確)。ちょうどそこには話には聞いていた、大学で日本語を教えているAndreas THELE先生がちょうどいて(これは本当に偶然)、色々聞き取れないことを通訳してもらった。そして彼はMme Rénatoの所にも一緒についてきてくれて(何か他に仕事があるということだったけど)、また通訳。あぁなんか凄く甘やかされている気分。その後、THELE先生(彼は来週から日本に行くらしい。京都・大阪にも行くということなのでみんな優しくしてあげて下さいな)から「分からないことがあったら電話して下さい」と言って電話番号をもらって、それからMme Rénatoに寮まで車で送ってもらった。車中ではばんばん話しかけた。寮に着いて、説明を受けて、明日お金払ってくださいと言われて、そしてフランス語の世界から自由の身へ。荷物解きをした後、買物がてら(金もおろさなあかん15000BF。こんな大金を。予想外の出費)Mons探検へ出発。
Monsの街は若者で溢れている。大学の街という雰囲気。必要なもの(トイレットペーパー、灰皿、ビールなど)を買い揃えて、inscriptionに写真が必要なので駅のスピード写真で取る。写真は160F。けど硬貸しか使えない。説明が難しいけど硬貨だけで160Fなんてなかなか持っていない。tabacで両替してというと「ない」と言われるし……、けどワッフル屋台で両替してと言うと、愛想よく「いいよ」と言うので、あまりにも嬉しくなってワッフルも1個購入。これが激ウマ。ワッフルってこんな美味かったんや、はぁーベルギーとへんに感動。スピード写真マシーンは使えない。コインを入れていって160Fになったところで何の合図もなく写真を撮り始める。おーい、まっとくれ。うわっ、失敗したと思って出ようとすると、またフラッシュが。どうやら4枚の写真を全部1枚1枚撮るらしい。結局2枚目だけ失敗して残りの3枚はどうにかOK。全く何の合図も、何の表示もない。やっぱり日本って技術大国なんやね。いや、フランスのスピード写真機は声まで出たような記憶が……。
夕方に寮に帰って、買ってきたbièreを飲み飲みHPを書く。で、ちょっとほろ酔い気分になったところでトイレに行って大問題、大欠陥が発覚。トイレの水が流れへん!正直言うともう大の方をしてしまった後……。どうすんねん。とりあえず寮の管理人の所に行くがもう帰ってしまった後で誰もいない。緊急のときかけろという電話にかけてもだ〜れもでない。ふぅ、とうとう人生最大のピンチに陥ってしまった。どうしようかと頭をフル回転させるが、答えが浮かばない。ウンコと格闘30分。ダメだ。もう諦めて、そっと見ないようにして蓋を閉め、再びbièreを飲み始める。何でこんなうっとしい事ばかりなんやろうなと思いながら(今日郵便局でも、supermarchéでも死ぬほど待たされた。本当に行列が出来ているのに何故どうにかしようとしないベルギー人)、bièreを飲んでいると、ふと思いついた。ゴミ箱に水をたっぷりとためて思いっきり流せばヤツも流れてくれる。やってみると思ったとおりきれいな姿に戻った。すばらしい。明日は苦情を言いに行かねば。
          

  
  
9月8日(金)           
朝、bureauに部屋代などを払いに行くついでに「トイレの水が流れないぞ!」と苦情を言いに行く。madameに「l'eau des toilettes ne s'ecoule pas!」と言うと、「あぁ」と言ってどこかに電話をしてくれる。どうもトイレに限らず水まわりの問題は多発するようでそんなに慌てることないらしい。昨日あれほど頭を使ったのが無駄だったみたい……。で、お金を払って部屋に戻ると、お姉さんが来てトイレの所をちょちょっと触って問題解決。なーんやそれ。
昼からMme Rénatoの所に行ってinscriptionをしに行く。またまた車で送ってくれて、手続きは全部彼女がしてくれて(書類も全部書いてくれて)、そして写真を撮って終わり。これで晴れてUniversité de Mons-Hainautの学生になったわけだ(多分)。ちょっと甘やかされすぎているような気がしないでもないが……、僕にはもっと厳しい環境が必要ではないかと思うけど……、まぁいいか。車の中で色々頑張って話しをした。昨日郵便局やsupermarchéで死ぬほど待たされた話などをした。彼女は「plein, plein de gens」と言った。ちょっと冷たいヤツかと思っていたけど、笑った彼女はなかなか可愛かった。その後、ただただMonsの街を歩く……。
夜、Tayasuさん家に『留学生グッズ』を取りに行くが留守。近くにあるstadeを見学しに行く。ここMonsにあるクラブは去年3部だったけど、ことに2部にあがってみんな気合はいっているらしい。stadeの中では練習いていたが、あれがトップのチームなのかサテライトのチームなのかは不明。けどヨーロッパのクラブチームのような雰囲気はあった。
          

  
  
9月9日(土)           
今日はBruxelleに行ってくる。別に何の目的もないんだけど時間があるので行ってくる。MonsからBruxelleまで電車で45分くらい。料金はWeek−End割引(週末に旅行する場合で往復切符(aller-retour)を買うと40%引きになる)を利用して330BF。と言うことは800円ぐらい。これは安い。土曜日だとBruxelleの店も開いている所が多いからこれはお得。電車は空き空き。親子づれが「un plus deux, ça fait? 」、「trois」と喋っていたり、平和そのもの。
ただBruxelleの街は人で溢れていた。Bruxelle-centreで降りてGrand-Place辺りをめくめくあるいたわけだけど、人の多さに正直少し疲れた。別に何を見たいわけでもなかったのでただ歩いていた。すると偶然『小便小僧』を見つけた。ははーん、これが有名な彼か。確かに周りにたくさんの人を集めている。途中brasserieに入ってOmelette au champignonとvin rouge en pichetを飲んだ。そして最後にbièreを頼んで(おっちゃんがbière spécialeと言うのでそれを頼んだら、依然飲んだことのある白ビール(bière blanche)が出てきた。けどレモンスライスが入っていて、それほど酸っぱくなく美味かった。白ビールはレモンスライスと共に飲むものらしい)、ほろ酔い加減でcarte postaleを書いた。よかよか。そしてまた歩き続ける。
帰りの電車で暴睡してしまい(あまりにも歩きすぎた)、ふと目を覚ますと電車はどこかの駅に止まっている。あっ、Monsだと思った瞬間、ドアが閉まり電車は発車してしまった。はーぁ、やっちまった。けどまだ眠い。そうしている内に5分ほどで次の駅に止まった。Jemappeという小さな駅。とりあえず電車から降りて、どうすればいいものか駅員に相談しに行こうとすると、もう駅は閉まっている(15:00までしか営業していないらしい。まったく)。仕方なく反対方向のホームへ行ってMons行きの電車が来るのを待つ。はて、ここで電車に乗ったら無賃乗車になるんかな?多分なるんやろうな、なんかエライ罰金取られるらしいし。あーぁ、もううっとうしい。で、電車に乗ってすぐに車掌さんに(私は無実だよって証明するためにすぐに)申し出た。けど寝過ごしたって何て言えばいいのかわからんので、「Je suis venu de Bruxelle」とか「J'ai dormi dans le train de Bruxelle」、「A Mons, j'ai fait erreur」と必死で説明。どうにか車掌さんも分かってくれたらしく。罰金は取られなかった。うん、結構甘いんか?
          

  
  
9月10日(日)           
昼からコインランドリー(laverie automatique)に行く。以前から目星をつけていた店に行って、たまりにたまった洗濯物を生き返らせる。洗うのが130BF、乾燥機が20BF(15分)。計150BF、日本円にして350円くらい。一瞬高いけーと思いこれから手洗いしようかなと思ったけど、毎日買っている煙草が一箱126BF(約310円)を考えると、手洗いより煙草止めるほうが先だね、と思いとどまる。
先週末から今日までMonsでは「12èmes journées de patrimoine en Wallonie」と称した文化を紹介する祭(?)みたいなもので、市庁舎やほか普段は立ち入れない所が公開されているらしい。とりあえず、市庁舎に行って色々内臓を見回る。けどそこが普段非公開な場所なのかはよく分からない。さらにはガイド付きでさらに奥に入れるようだったが、時間が終わっていた。
さらにその一環としてGrand-Placeでクラシックカーの展示会があった。Grand-PlaceにあるcaféでBièreをの見ながら、段々クラシックカーが集まってくる様子を見ていた。今日は天気が良くて非常に気持ちが良かった(ちょっと暑いくらい。表示板には33℃と出ていたがこれは間違いだろう)。車にあんまり興味ない僕だけど、これはなかなか良かった。欲しくなった(けど高いんやろな)。
Tayasuさん家に『留学生グッズ』を取りに行った。いろいろ有用なものが手にはいった。特に鍋などが手に入っていよいよ自炊態勢に入れる。そしてRadioがあった。これはとても嬉しい。誰がこれを置いて行ってくれたのかは分からないけど、とっても感謝します、その人。有り難うございます。
          

  
  
9月11日(月)           
「在留届」を出すためにBruxellesへ。今日は他にも本や靴、服といった買物の目的がある。前回のようにただあてもなく街を歩き回ることはないだろう。今日も暑い。表示では26℃。ふぅー、残暑かこれ?列車は「GO-PASS」というパスを買った。これは便利なもので1490BFで10回分電車に乗れる。つまり一回電車に乗るのに149F(約370円)ですむわけ。Mons-Bruxellesを往復しても298BF。週末に「WEEK-END割引」を使って往復するよりも安い。それでいて有効期限が6ヶ月なので十分10回使いきれるでしょう。ちなみに今日CITIBANKで金を下ろして気付いたんだけど1BF=2.35円くらいになっている。おぉ、円高!このまま1BF=2円くらいになってくれればいいのに。
結局、書類の記入漏れにより「在留届」を受け取ってもらえなかった。まぁ郵送でもいいらしいので別に悲観することじゃないけど。職員の方は(日本人の方もいた)とっても優しく接してくれて素晴らしかった。
日本大使館への行き方 : 地下鉄AのTRÔNE(TROON)で下車して出口を上がったらすぐ。以上。同じ建物の1階に「日本文化センター」みたいのがあって、そっちの方がすぐに目に付く。分からないようだったら中に入って尋ねたらいい。優しく教えてくれる。ちなみに空いている時間は9:00〜12:00、14:00〜17:30(記憶が確かなら)。
Bruxellesでとっても嫌なことがあった。道を歩いている時、日本人の女の子2人組みとすれ違った。ごっつい目があったので軽く会釈すると、奴らはすっごい嫌な顔して何かこそこそ言いながら立ち去って行った。茫然。なに?えっ?意味が分からん。なんかすっげむかついた。誰がお前らに声かけるっちゅうねん。気持ち悪い。いやいや、お前ら本当に可愛くないやん。勘弁して。もし両親が拉致されて、明日までに彼女連れてこな両親の命はないぞ!と脅迫されたところで、お前らには声かけんちゅうねん。はぁー、なんかすっごい悲しい気持ちにさせてくれたね、奴ら。ハイハイ、勝手にしな。だ〜れもお前らなんか相手にせーへんちゅうねん。あ!こんなこと書いとる俺が凄いヤバイ。もうやめよ。
フランスもそうだったけど、ベルギーもパスタの麺やわらかすぎ。わやらか過ぎて気持ち悪い。パスタちゅうもんは、「おい、これちょっと芯のこっとるちゃうんけ?」と言うぐらいが美味い。
PATRICKの謎]PATRICKって日本じゃ結構有名やよね?結構いろんな所で売っているし。でPATRICKはフランスのメーカーやんね?けどフランスでもベルギーでも見つかれへんねんな。1ヶ月前からわりと地味にずーっと探しているんやけど……ない。今日BruxellesでRue NeuveとかCITY2(大きなショッピングセンター)とかを虱潰しに探したんやけど……ない。これはおかしい。で、スポーツ屋の兄ちゃんに「Vous avez les chaussure de la marque PATRICK?」と聞くと、「No.」と言われ、さらにPATRICKなんてそんなメーカ知らんと言われる始末。わざわざ自分の履いている靴のマークを見せて説明しても知らないと言う。こうなればと言うことで、その後数件の店で聞いてみるも、誰も知らない。これはいい加減怪しい。もしかしてPATRICKは日本のメーカー、ていうか大阪のメーカーか?けどPATRICKはフランスの軍隊にものを提供しているって話聞いたことあるし……、パパンとかラウドルップ兄弟もPATRICKのスパイクはいっとたし……、うーん、PATRICKの謎。誰かどこか売っている所知っている人教えてください。っていうか誰か調べて!日本の代理店(もしフランスのメーカーならあるはず)に電話をかけて聞いて。そして教えて。心優しき人へ。
          

  
  
9月12日(火)           
昨日の夜はなかなか眠れず(ずっと頭の中で吉川晃司の「monica」が流れていた。全く好きじゃないのに)、今日は昼過ぎまで快眠を貪る。で、起きて、さぁ何をしよう。予定なんて全くない。とりあえず風呂に入って(ちゃんと湯船がある)、ワインを飲みながら昨日買ってきた本を読む。で、着替えて本を持って町へ出る。あぁ、そうだ靴を買おう。ずっとPATRICKにこだわってきたけど、もういいかげん靴を変えないとヤバイのでスポーツ屋さんに。色々コミュニケーションがうまくいかず大変だったけど、とりあえず渋いNIKE(本当はNIKEは好きじゃないけど、これがなかなか渋い)のスニーカーを購入。けどNIKEの靴で1350BF(3000円ちょい)は安いんじゃないか。いや安いでしょう。その後は出来るだけ通ったことのない道を通って(本当に1本道をずらすと全く人通りがなくなる)、食料買いこんで、caféでChimayを一杯(95F)飲んで寮に帰る。そして飲む&読書。
寮でゆで卵を作る。「留学生グッズ」に電気コンロがあったんで、それを使って部屋で作る。部屋で調理器具使うのは厳しく(strictement←実際にこう書いてある)禁止されとるけど、まぁ前の人がこれを置いていったってことは使っても(多分)大丈夫なんやろ。そしてここにこう書いてみたところでばれることは(多分)ないやろ。一挙に9個も作ってしまった。卵って食べ過ぎ悪いんかな?

9月12日現在    1F=2.36円
卵10個パック      55F COCA 33cl      25F
屋台ワッフル 50F 新聞 30F
煙草(Marlboro) 126F bière 33cl30F
bière 33cl (café) 75F
          

  
  
9月13日(水)           
昨日の夜は蚊が発生。前にも書いたけど、こっちの蚊は本当に刺されると痒い。見つけて叩き潰そうとしたけど気配を消して姿を見せないので断念。最善の注意を払って毛布を完全にかぶって寝ようとするものの、どういうことか刺される。1箇所、2箇所、3箇所、本当にもう勘弁してくれ。痒い。もう3箇所いったんやから、腹一杯やろ?なんて強欲なんや!
今日も素晴らしい日。けどなーんも予定がない。よしいつものようにcaféに行ってbièreでも飲みながらjournalを読もう。はぁ、素晴らしい日だ。
夜、Tayasuさん家に行って電話を貸してもらう予定。メールチェック&HP更新。これでやっと「見聞飲記」が現実に追いつくわけだ。で、初めてこっちからメールを送る。
夜にはManchester United-Anderlecht(ベルギーBruxellesのチーム)のチャンピオンズリーグの試合がある。Manchesterのホームだから見に行けないけど、TVで放送があるのでTayasuさん家で見せてもらえたら嬉しい。なんせManchesterにはBarthezもG.NevilleもBeckhamもScholesもSheringhamもColeもいる。さらにはGiggsがいる。10月の24日にはAnderlechtのホームでManchesterと試合があるので是非見に行かねば。
もう1つサッカーの話。プロシネツキ(Robert Prosinecki)がリエージュ(Liege)のStandartというチームに入団するらしい。プロシネツキといえばユーゴスラビアでストイコヴィッチとかヤルニとかと一緒にプレーして将来を嘱望されたプレーヤー。90年のワールドカップではとっても素晴らしいプレーを見せてくれたプレーヤー。いやいやこの目で彼の姿が見れるとは。LiegeはMonsから1時間ちょっとの所。是非見に行かねば。いやー、ベルギーに来て良かった。
試合結果は5-1でManchesterの圧勝。見てて悲しくなるぐらいのレベルの差があった。いちおうAnderlechtはベルギーの名門チーム。常に一部リーグの上位争いをしているチーム。それなのに。けど決してベルギーがサッカー後進国だってことじゃない。ベルギーでもサッカーはむっちゃさかんで、一部リーグがあって、二部リーグがあって、三部リーグがAとBがあって、その下に地域リーグが4つくらいある、毎週末には300試合ぐらいサッカーの試合が行われているくらいサッカーはメジャーなスポーツ。そんな国でもあんなに差がつくとは。まぁ、ベルギーの代表クラスの選手は殆どが外国でプレーしているんだけど……(実際Anderlechtで代表レギュラークラスは2,3人)。それよりも何よりもGiggsが凄すぎた!ついてで言えば、Beckhamはアナウンサーに「Spice Boy」と呼ばれていた。
          

  
  
9月14日(木)           
今日も朝から素晴らしい日だ。まず天気が素晴らしい。そして気分が素晴らしくいい。しかし、何も予定がないので、Liègeに遊びに行くことにしよう。
Liègeの街へはMonsから1時間とちょい。駅を出て@番のバスに乗りCentre villeへ。さすがにベルギー第4の町。Monsと比べると大きい(気がする)。お腹が減っていたのでrestaurantに入ってパスタを食べbièreを飲み観光準備OK。とりあえず、三百数段の階段を上ってなんとか山に登り街を一望する。うん、これは結構狭い街だ。歩ける。ということで下界に降り、caféでbièreを飲み、街中を歩きつくす。Liègeには日本語を教える大学があって日本語を専攻している学生がいるそうなので、出会わないかなーとかすかな期待をしていたけど、出会わなかった。まぁ、誰が日本語を学んでいるかなぞ外見では分からんのやけど。途中でFnacがあったので数冊本を買う。帰りはBruxellesまわりの電車だったのでたっぷり2時間半以上かかってしまった。けど電車の中から日が暮れていくのが見えて素晴らしかった。
Centre ville近くにLiège-Palaisという駅があって、これは非常にすさんだ雰囲気だった。まず電気が暗い、そして店がすべて閉まっている、みんな下を向いてベンチに座っている、話し声が聞こえてこない。恐ろしい。駅を上がるとそこは華やかな広場なんだけどね。

Liège 三百数段の階段
          

  
  
9月15日(金)           
今日はMme Rénatoに朝8:00に集合と言われているので、6:45には起床。そして風呂に入る。むっちゃ寒い。どうやねん。充分に着込んで大学までの20分の道のり。朝のMonsなんて初めて見た。結構人がいるんだね。Grand-Placeには花のmarchéなんか出たりしている。小学生、中学生、高校生(多分そうだと思う。でかくてよく分からん)で溢れている。いやーけど寒い。
Mme Rénatoの研究室には8時ちょうどに到着。Les Japonais sont ponctuels! けど……、彼女がいない。研究室は真っ暗。ドアには「会合でBruxellesに行くから今日はMonsにいません。学生は日曜日か月曜日に会いましょう」と張り紙が……。はぁー。なんて自分勝手な女子なんや。とぼとぼ建物を出ると外は豪快な雨。なんて自分勝手な雨なんや。
ついでに市役所に行って外国人登録をしてくる。これはすんなりと済んだ(持っていったものはPassportだけ。後はベルギーでの住所を聞かれる)。3週間後に何か分からんけど取りに行けばいい。それで終わり。受付のおっさんはなかなか渋いおっさんで、ぶつぶつとしか喋らん。目をあわしてくれない。けどなかなか渋い。そしてパソコンを右手1本で打つ。これがマジで速い。僕も負けるくらい。神業をみた。
寮に帰って、もらった書類を読んでいると、ノックされて手紙が届けられた。なかにはMme Renatoからの伝言もあった。「15日はBruxellesに行くので研究室には行かないから、15日の8時にamphitéâtre(講堂かな?どうもそんな建物があるらしい。地図が入っていたから)に来てくれ」と。そんなん今もらってもしゃーないやん。これはもう寮のやつが悪いと一方的に決める。怒ったかな?Mme Rénato
最近ワインを毎日1本(750cl)は飲んでいる。そしてさらに瓶のbièreも。そして量は段々増えてきている。ヤバイ。酒に溺れていく、そして破滅的な末路が……。けど全く酔わない。アルコール強くなったんかな?夜中眠りもせず、本を読みながらちびちびと。いかんアル中や。

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