1月1日(月)           
あけましておめでとうございます。新しいニュー新世紀ネオ21世紀。

暴睡も寒さで目を覚ます。寒い、よく見ると窓の内側も氷ついている。隙間風がぴゅーぴゅー、どうも防寒がきちんとされていない。寒い。というこんな新年で。
昼過ぎまでプラハを観光。さすが「世界の観光地プラハ」だけあって、なかなか凄いし観光客も多い多い(最近ずっとほとんど一人での観光だったので、人に囲まれての観光は久しぶり)。太陽が元気で太陽の光で暖かくはなくても、気持ちがいい。ヴァーツラフ広場(Václavské náměstí)→旧市街(Staré Město)→ユダヤ人地区(Josefov)とゆっくりと時間をかけ歩く。さらにはカレル橋(Karlův Most)→登山電車(lanovà drahá)→ストラホフ修道院(Strahovský Klášter)→プラハ城(Pražský hrad)と。 さすが大都会プラハ。正月元旦だと言うのに美術館も結構開いている。諸シナゴーグ(Synagóga)もかなり素敵だった。それに何と言ってもストラホフ修道院の図書館(?)は圧巻。ただロシア人らしき団体がクニーガ、クニーガうるさかった。そしてフラッシュをたいて写真を取って怒られていた(写真を取るにはお金を払わないとならない。フラッシュは駄目)。彼らも団体旅行するんやね。

Václavské náměstí Praha Karlův Most
「プラハの春」
Václavské náměstí
プラハの街並 カレル橋
Karlův Most

どうせチェコに来たんだから時間はないけど、Plzeňに行こう。言わずと知れたPilsner発祥の地。ビール博物館は閉まっているとしても、その街でビアーを一杯飲むことは価値がある、幸せなはず。Plzeňに着き、早速ビール醸造博物館(Pivovarské muzeum)を探す。すぐに街一番の教会(Kostel sv. Vartoloměj)は見つけることが出来るが博物館は聞いても聞いてもだどうしても見つからない。そして地図と通り名を頼りにようやく見つけた時には、残念ながらと言うか、やっぱりと言うか、当然と言うか閉まっている。案内によると1月〜3月は、時間制で1日4、5回程しかチャンスがないとのこと。
閉まっているものは閉まっているとして、ビアーを飲まなくてはならない、義務。けどレストランくらいしか開いてない。細かいものをずっと食べ続けているのであまりお腹は減っていない。ちゅうことでビアー2杯とパスタを食す。パスタはなかなか。少なくともフランス・ベルギーパスタよりも100倍美味しい。

Plzeň 「ダビデの星」があるからユダヤ教会(シナゴーグ)かな?
そこらへんがいまいち僕には分からない。
たまねぎもついているし正教系?

Prahaに戻って残金潰し。チェコはむちゃむちゃ先進国だと思っているんだけど(地下鉄のモニターとか、なかなかベルギーにはない技術)、物価がとにかく安い。特に電車やバス、トラムといった交通機関や食べ物。今日多分6、7回ホットドックを食べた。ごっついソーセージが入って1個70円しないくらいやから安い。けど最後に買ったトンカツみたいのは1枚大きいので90コルナ(kč)で240円した。安いけど……、他に比べるとべらぼうに高い。多分ぼられた。値札のついていない量り売りほど恐ろしいものはない。あまりにバンバン買いすぎて荷物引き取り代のことを忘れていた。ポケットに残っているお金でギリギリどうにかなった。助かった。それではFrankfurtで。

(Warszawa 21:06) ⇒ 7:33 Praha 14:30 ⇒ 16:10 Plzeň 19:29 ⇒ 20:58 Praha 22:09 ⇒ (6:48 Frankfurt)
移動距離      986Km
移動時間      13h36
          

  
  
1月2日(火)           
6人用コンパートメントは例によって快適、そして例によって女子と2人きり。足を伸ばして横になって寝る。昨日の寝台よりもずっと快適。ただ今日は(も)やけに寒い。暖房という存在が全く無視されている。寒い。そして2時過ぎに、多分なんやけど、パスポートコントロールが3回ほど続けてくる。暴睡していてよく覚えていないが、チラッと見て終了やった気がする。一方女子のほうはなんか色々聞かれていたような。日本はOKちゅうことやね。
Frankfurtに着いてKöln行きのICを予約する。10分くらいの遅れと表示に出ていて、なんやドイツの鉄道って正確ちゃうねんね、と思いながら20分ほど遅れて発車。検札のおばちゃんに起こされて切符を見せると、おばちゃんはドイツ語で何かを仕切に言っている。あーぁ訳分からんと聞き流していたんだけど、しつこく言ってくるので英語でと言うと「This train not Köln」と言われる。えぇ!何で?すぐ乗り換えろとのこと、よく分からんが次の駅で降りてみるとそこはFuldaという駅(後で地図を見てみると全く正反対の方向、ドイツの真ん中ぐらい)。どうなっとんねん、チャンと行き先パネル確認して乗りこんだやん。夢かな?どうしようかなと思っていると先の車掌おばちゃんが飛んできて、どこかに連れられて行く。なんやろと思っていると駅員にこの状況を説明してくれているらしい(恐らく)。とにかく一度Frunkfurtまで戻らないといかんらしい。全てがドイツ語なのでよく分からない。幸いな事に他の若者2人も全く同じミスをしたようで3人まとめて説明を受け、その内の1人(彼がドイツ語分かる)に英語で伝えてもらう。とりあえずインフォメーションに行ってKölnまでの新しい時刻を印刷してもらって、40分ほど待ちICE(日本でいう新幹線みたいなもの)に乗って再びFrunkfurtへ。この時も親切に駅員が来てくれてICEの車掌に状況を説明してくれた。空いている所に座ってもいいという事、そしてICEだけど追加料金必要ないとの事。Frunkfurtから9分間の接続で再びICE。さすがに今回は11マルク(600円くらい)徴収されたけど(この金額が通常料金なのかどうかよく分からないけど、新幹線と考えたらまぁ安いでしょう)、むっちゃ優しく接してもらった。禁煙コンパートメント6人用を2人で使って他の席より快適。災い転じて〜。
予定より3時間遅れたけど、乗りたい乗りたいと思っていたICEに11マルクという低料金で2回、それも快適に乗れたので満足。しかし、僕は絶対間違っていない。絶対に表示にあった電車に乗ったはず。疲れとんのかな?それともまだ東へ向えという暗示・黙示?とにかく、棚から〜。
しっかしこのFrankfurtからKölnまでの道のりの車窓はまことに素晴らしい。ライン川を平行して電車は走り、対岸には美しいドイツの町が広がっている。所々に中世の城を見ることが出来、なかでもライン川の中州にそびえる城を見たときはかなり驚いた。後で調べるとこの城はプファルツ城といってなかなか有名らしいけど、確かに僅か数秒間で通りすぎるとはいえかなりのときめきを与えてくれた。ICEのゆったりとしたコンパートメントで足を伸ばし、煙草をふかしビアーを飲む。そして眺める大河ラインは旅の最後にしては上出来すぎる程の快適空間。けどこの路線はラインと共にかなり蛇行して進んでいるので、ドイツが誇るICEにしてもそれほどのスピードを出すことが出来ないらしい。まぁその分ゆっくりと流れ行く小さな町を見ることが出来るんだけど。よかった。Monsに帰る。嘘っぽい程ベルギーは暖かい。

Rhin 国際河川ライン

(Praha 22:09) ⇒ 6:48 Frankfurt 8:05??⇒ 9:07?? Fulda 9:45 ⇒ 1037 Frankfurt 1046 ⇒ 13:00 Köln 13:14⇒ 14:54 Liège 15:05⇒ 17:15 Mons
移動距離      1340Km
移動時間      16h37
          

  
  
1月3日(水)           
昼過ぎに起きる。何もする気にならん。書き溜めた日記をしこしこと打って……、それで終わり。旅行のおさらい。

12月16日(土)〜1月2日(日)   17泊18日
           電車 9泊
ホテル 5泊
2泊
バス 1泊
総移動距離       11375km
総移動時間       193h30

こう見てみると移動ばかりの旅。18日間のうちに8日と1時間15分は移動していたわけだから。まぁその分いろいろ考えることが出来たし、距離を稼ぐことで自分の中の地図も広がった。こういう旅もよい。けどこれだけ移動して1万kmちょい。そう考えるとシベリア鉄道1万kmちゅうのは凄いね。
疲れたー。寒かったー。
          

  
  
1月4日(木)           
全くもってふぬけとなっております。なーにもやる気がなーい。だらだらだらだら。少しは外の空気を吸わなと思い、溜まった洗濯物を持ってコインランドリーなんぞに行ってきました。ベルギーは暖かい9℃、この時期9℃とは異常気象異常気象。しかし雨。やはりベルギーはベルギー、期待を裏切らない、そういう意味で。家に帰りORVALをがぶがぶ飲んでいると、またまた眠気が。はぁーあんなに寝たのに。それもこんな昼間から。寝正月。動きのない新世紀の始まり。
部屋掃除。来週大学のえらいさんが寮見学に来るらしく、そういうプリントと共に漂白剤とブラシが勝手に部屋の中においてあった。なるほどトイレ掃除をしろと。確かにあれはよくない、けど言い訳するわけじゃないがあれは僕も気を使っている。何種類もの漂白剤を買ってきて試しているけどきれいにならない。別に掃除を怠っているわけじゃなく、まめに掃除をし、「ブルーレットおくだけ」みたいなのも使っているけど汚れる一方。普通もっと汚れんようにコーティングされているでしょう。まぁその置き去りにされていた漂白剤はえらく強力で見る見る間に長年の垢が落ちていく。うっそうと茂るジャングルから見渡す限りの平野に出たときのような清々しさと喜びがある。少なくとも来た時よりも美しくなった。ということは完璧ではないということ。床掃除をして溜まったビアー瓶をゴミに出し。これでいいかな。なにせ、プリントには「Puis-je vous demander de veiller à ce que votre logement soit présentable. (部屋は"見苦しくない"状態にしといてな、頼むで)」とあるからね。それにしても←は何て回りくどい言い方なんでしょう。ちょっといやらしさを感じるね。来週なんてベルギー人帰ってきてない奴大半やし、外国人それも東洋からの留学生の部屋に興味を持つでしょうな、大学エライさん。そんなん絶対来るやん。接待接待。邪魔くせー、けどまだいるかどうか返事してないから別におらんでもいいんやね。どっか行こうかな。あーぁ、めんどっちい。
          

  
  
1月5日(金)           
髪を自分で切りました。切ったといっても鋤バサミで軽くちょきちょきとしただけですが。けどふと思い鋏をとめました。鋤バサミで切ると切られる髪と切られない髪が出てくるわけで、その切られる髪にしてもいっぱい切られるやつとちょっとしか切られない奴がでてくるわけで、全てが運とはいってもなかなか過酷な生存競争だなと。今後何度か自分で髪を切っていくとずっと生き残って成長を続ける髪と、そうではなくそのたび毎にせっかく頑張った成長分を切られてしまう髪が出てくる。となるときっと上下関係が髪の中で生まれてくるんだなと。やっぱり運のいい奴は強大な権力を手に入れていくわけでしょう、その分長いんですから。しかし、繁栄は必ず滅亡を従うもので一大権力を築いた、すなわちずっと鋏の恐怖から生き延びた髪もいずれ滅びるわけです。それはその髪自身の寿命かもしれませんし、外敵(鋏)の進攻かもしれませんし、もしかしたら下克上かもしれません。そう考えるとなかなか髪の世界も面白く、ふと手を止め下らない時間を過ごしたのでした。
          

  
  
1月6日(土)           
今日も雨。帰ってきてから毎日雨が降っているね、2日、3日、4日、5日、6日、もう5日間連続雨。雨の中食料を買いに。暖かい、10℃!このまま真剣にこんな感じで冬が終わってくれればいい。バルト時に比べて明らかにセーター1枚はいらない。CITIBANKでお金を下ろす。なんと知らぬ間に1FB=2.872円になっている!去年は一時期2.3円くらいで推移していたのに。もう少しで2円切るねと読んでいたのに。0.5円の急円安。何故?頑張れ日本!僕の生活を圧迫する、脅かす。かくなるうえは節煙・節ビアーやね。身を削る。
今年初のサッカー観戦。カードはMons−FC de Liège。まぁ試合結果は2−3で現在2部6位のMonsが17位のLiègeに負けた。先取点を取られ、追いつき、突き放させ、追いつき、そして後半に決勝点を決められた。こうやって書くとごっつい熱い内容の好ゲームのようになってしまうけど、全く全く。いつものように泥試合。ただ今日は開始早々はとってもMonsがよかった。生まれ変わったね、というぐらい。ただそれも長くは続かず、先取点を取られたあたりからばたばたに。毎度のことキーパーが良くない。さらに今日最悪だったのが審判。PKは2度も流すは(共にMons側やからもう観客はやじりまくり)、判定はしばしば逆になるは、そしてなまじ反則を取ったりカードを出したりしないので試合は大荒れ。選手同士の小競り合いがあちこちでおこりもう試合どころじゃなくなった。これには審判も慌てて全くプレーとは関係のないところでホイッスルを吹く荒業、もう見てて同情してしまうくらいに審判おろおろ。これがサポーターに伝染したのかどうか分からんけど(他にもなんか因縁あんのかなこの試合?やけに客もはいっとたし、Liègeのサポーターも100人は来ていた。これは異常)、両サポーター同士が柵を乗り越えての小競り合い、っていうか乱闘。警備員もごっつい勢いでそこらじゅうから飛んで来た。Monsの試合では始めて経験する不穏な空気。それにしても負けたらあかんね。キーパー悪いよ。
今日気付いたんやけど、Monsはすごくきれいな街だ。充分に観光に耐えられる街。
          

  
  
1月7日(日)           
今日はひっさしぶりに晴れ。久しぶりに晴れるとどうしたんかなって心配になる。携帯の"PrePay"カードが切れたんで街に出たんやけど、今日は日曜日。そうや忘れ取った日曜日は真剣にどこも休みになるんや。携帯のカードどころか煙草も買えないような状況、けど煙草は街に何件かある日曜日も営業している商店(何故かこのての店はアフリカ系の人が営業している)で購入。太陽いいね。街をぶらぶら。大きな観光バスが何台も来て、観光客を降ろしている。この時期何を見にMonsへ?けど、今はGrand-Placeにはクリスマスツリー(?)1本あるだけでこざっぱりとし手本当にきれい。移動遊園地とかクリスマスのなんかとか、スケートリンクとか是非Grand-Placeでやらないでほしいものだ。
前々から気になっていた事を今日は気合をいれ、部屋の本を総動員して調べる。そしてそれを1つのフランス語の文にする。まる1日かかってしまったけど、いい時間潰しになって楽しかった。フランス語を書く練習にもなったし。けど気になっていた事に関してはちゃんと納得いく答えが出たかというとそうでもない。なんとなく。よし、これをHPに載っけよう。旅行ばかりしてだらだらしていると見せかけてちゃんと勉強をしているというアピールに。はーい、学生の本分はちゃんとまっとうしてますよー。けどその前にフランス語を確認してもらおう、大きな間違いはさすがに恥ずかしい。
          

  
  
1月8日(月)           
いよいよ授業再開・有り余る時間・他にやる事がない・学校を楽しみにしている僕・珍しいこと・大学は違う・テストと休講・フランス語事始め・夜型生活・昼なのにまったりと眠たくなる最上の気持ち良さ・寝る起きる起き続ける・辺りはシンと静まりかえっている。
          

  
  
1月9日(火)           
さて皆既月食(une éclipse totale de Lune)。日本でも同じらしいけど。月食というと去年の夏にも日本であったような、そう7月くらいに……。で、「地味な月食。やっぱり月は陰なもの」という印象を持った記憶がある。あの時もたしか皆既月食、連発やね……。けどベルギーでは新聞では盛り上がっている、昨日なんて2面から3面に書けての2ページぶち抜き記事。で今回は今日の18:44から23:57にかけて5時間ちょいも。とは言っても月が完璧に地球の陰(Cône d'ombre)に入るのは、つまりは皆既になるのが、20:50から21:51にかけての1時間1分(それでも日食に比べると長い。これが月食の価値を下げている)。「Si la météo le permet, ...」と書いてあったように、確かにベルギーの天気ならね……、と思っていたけど案の定。雨は降ってなかったけど空は全くの闇。曇っとるんか月が陰っているんかわけが分からん。「とっても地味な月食。やっぱり月はとっても陰なもの」やね。けどはじめて知った事が1つ。月が完全に消えてる最中に太陽の光の歪み(la déviation des rayons lumineux)で夕日のように赤っぽく見えるっていう現象(coloration rougeâtre)が起こるらしい。まぁこれも全く見れへんかったんやけど。ちなみに今年の6月21日南アフリカやマダガスカル南部で皆既日食が見られるということ、まぁそこにはいないから……。そして次回のヨーロッパにおける皆既月食は2003年5月16日(けど月が地平線ギリギリにある時らしく条件は悪いらしい)、まぁ間違いなくその時もヨーロッパにはいないから。
今日も夜一睡もせずに(出来ずに)朝の授業へ行く。これでこういう生活が3日目。昼にちょっと寝ているとはいえさすがに眠たい。授業の途中からもうたまらんくなって、睡魔と戦うことを断念。彼のなすがままに。部屋に帰って昼ご飯食べ、さらに彼のなすがままに。起きたら夜の7時過ぎ。はーぁ、夜フランス語の授業があったのに、それも今年初のやつが。というわけで授業開始2日目にしてもう休んでしまいました。フランス語も速くなるとまだまだ聞きとし、一体どうなっとるんやろ。けど誰も悪くない。もちろん僕も悪くない。眠い。
          

  
  
1月10日(水)           
今日は授業がない。よって昼前からliègeに足を運んで「Picasso展」(ずっと前からやっていて、行こう行こうと思いながら行ってない。今月でたしか終わる)に行こうと計画を立てていた。けど、7時くらいに寝て起きたら昼の3時近く。なんと無駄な時間を。これは真剣にいかん。外に出ないで1日が終わるのはまずいと判断したので、雨の中昼ご飯を取りに外出。もちろんポテトを食べる。本当に好き。で、ぶらぶらと買物などをし、部屋に帰って溜まっていた新聞をぽちぽちと読む。で、久しぶりに新聞記事から。

Quick fête ses 30 ans    (7 janvier 2001)
   別にQuickやマクド(ベルギー人も『マクド』と言う。よって関西の勝ち)に行ってハンバーガーを食べないからどうでもいいんやけど(「食に困っても決してマクドには行かない」と何故か意味もなく決意してきた。ちゃんといまだにヨーロッパマクドに入ってない。まぁ毎日のようにポテトやmitrailletteを食べてるので変わりないけど)この記事がちょっと面白かった。まず驚くのが「la Belgique est ainsi le seul pays au monde où MacDonald's n'est pas leader sur le marché de fast-food (ベルギーは世界で唯一のファーストフード業界でマクドが1位になってない国)」ということ。それで業界ではベルギーは「le Vietnam de MacDonald's」と呼ばれているらしい、……下らない。さらにはQuickがオランダに進出しようとして失敗した(イギリスでも失敗している)際に、責任者が「la Hollande, c'est MacDoland.」と言った……、うっ、ちょっとうまい。Quickは今後東欧進出を考えているらしく、今年中に5件をハンガリーでオープンさせるらしい。そう言えば、バルト3国にしてもチェコにしてもMacDonald'sの力は凄かった……。さらにそう言えばMonsにも街のど真ん中、Grand-Placeにマクドがある(Quickより立地がよい……)。

Prix record pour un thon    (8 janvier 2001)
   日本についてのちっちゃいちっちゃい記事。東京(築地?)の今年の初競り(←こんな言葉あったっけ?まぁとにかく仏語は"la première criée de l'année")で青マグロ(←こんな言葉あったっけ?まぁとにかく仏語は"thon bleu")が2020万円と言う記録的な高値で売れたという話し。それだけ。最後に「les Japonais raffotent ces mets de poisson (sushis ou sashimis). (日本人は鮨、刺身といった料理に目がない)」と締め括ってある。もっとも。食べたい……。

Liègeois contre Bruxellois au RAEC Mons !    (8 janvier 2001)
   これは先週の土曜日のサッカーの試合でもいざこざについて。これについてはちょっと書いたけどなんか因縁があるんかなって思って気になっていた。どうも揉めたのはLiègeois(リエージュのサポーター)と何故か来ていたMolenbeekois(Bruxelles郊外のMolenbeekの人)らしく、Montois(モンスのサポーター)は関係がなかったらしい。しかし何でリエージュとブリュッセルの間で揉め事があるのかは分からない。さらにはMonsの試合に最近Charleroiから"争い事を求めている"(belliqueux)サポーターが来ているらしい。何故?たかが2部のチームなのに。ここらへんの事情がよく分からない。

Les Belges restent fidèles aux journaux    (9 janvier 2001)
   去年の10月に行われた調査によると82%のベルギー人がインターネットの進出にも関わらず新聞を講読している。その内35%の人々は3年前に比べ新聞を読む量が増え、12%が減っている。そして52%の人々が3年前と比べて新聞を読む習慣に全く変化がないと答えている。これは他の国に比べベルギーはまだまだ新聞の力が強く残っているという事を示しているらしい。これはベルギー人が伝統を好む保守的な国民なのか、Internetが普及してないのか、それとも何か他の要因があるのか、……書かれてはいない。まぁとも書くベルギーのメディア界ではまだまだInternetは新参者で力を持っていないということ。日本ではどうなっとるんやろうね。こういうベルギー関係の記事を読んで日本のそれと比較出来ないのがいまいち寂しい。まぁ僕の場合はInternetが新聞や本に替わることはない(まぁ当分は)。確かにデジタルなデーターだと収集性と検索性は捨てがたいし、これが現在の僕にとって最大のネックになっているのは間違いないんやけど(このアナログデータをデジタルへというのがなかなか難しい問題。あ〜ぁOCRが欲しい)、あくまでInternetは”見る”ものであって”読む”ものではない。見にくい……。話が逸れた。16歳〜24歳のベルギー人の64%は既にInternetを楽しんでいる、その反面65歳以上では殆ど皆無。ふんふん。最後に『ベルギー人は一年に平均して18冊の本を読んでいる』。まじでー、多いやんと思っていると、この中には雑誌も含まれるらしい。確かに。本当にベルギー人は雑誌を読む。あれだけ街中にpresseがあるのも納得いく。それを考えると18冊は少ないような……。僕の意見ではベルギー人は日本人以上にみんなと同じ本を読んでいる。それは同じ音楽を聞き同じ意見を持っている。彼らが日本人を個性がないと言う資格はなし。

   長なった。他にもちょっと面白いのがあるけどここら辺で。白血病は"leucémie"。
          

  
  
1月11日(木)           
昨日あたりからなんかかなり寒くなってきた。新聞にも最低気温欄にマイナスが踊りまくるようになってきたし、いよいよ冬かな……。予想では今後1週間最低気温全部マイナス、特に日曜日は最低気温-7℃〜-2℃(相変わらず予想の幅が広い広い)……。クリスマスツリーも取っ払われて何にもなくなったGrand-Place。掃除もすんでとっても素敵な空間になりました。本当にとてもきれいな空間。ぜひこのまま手を加えずに保って欲しいものです。
夜のフランス語の授業は久しぶりに「読む」授業でした。いつもの「話す」授業で落ちこぼれている僕としては面目躍如といきたいわけですが、これがなかなか難しい。今日は『狂牛病(la maladie de la vache folle)とか豚ペスト(peste porcine)の問題とかでみんなが食べ物に気を使い出してきて、その中でベジタリアンになる人が増えてきているけど、ベジタリアンにも色々種類があるし、ダイオキシン(dioxine)や遺伝子組換え食品(OGM : Organisme Génétiuement Modifié ?)なんかの問題もあるし、ちゃんと満遍なく栄養を取るためにより食べ物の組合せについて頭を悩ませないといかんよ』という内容の記事で題名は『Manger autrement』と2語ですむ。pesticide、omnivore、oléagineux、antiradicalaire、levure、nantiなんて説明といわれても無理、知らない。けど分かる奴がおるんやね〜。ドイツ人でOTANの学校かで生物か何かを教えているおっさんなんやけどものすごく言葉を知っているし文法を知っている。どうも好きらしいね文法が。で、いつも難しい言葉を使うので彼の話はよく分からない。これだけフランス語に対する知識が豊富で喋れるかっていったらこれは別の話で、他のスペイン人やチリ人の方が話せる。うーん、そう言葉ってこういうもん。切ないね。
さて、眠れない夜が続いていますが、夜何をして過ごしているか。ビール飲んで本読んで色々考えてと別にこれといって何も特別な事はしていませんが、ラジオをずっと聞いています。ちょっとはフランス語を聞こうとずっとFMを聞いているんですが、夜になるとほとんど音楽ばかり。その音楽もほとんどが大衆音楽なんですが、夜になるとたまに渋い曲がかかったりします。何故だかというか、やっぱりと言うか夜になるとほとんどがアメリカなんかの(つまりは英語の)曲になったりするんですが、何と言っても一番人気は"Eagles"、1日に1曲は必ず耳にします。別にこれといって好んでいるわけではないんですが、唯一「last resort」がかかったりすると胸は高鳴ります。他に"Beatles"もよくかかるんですが、これは何がかかっても文句はありません。しかも選曲がなかなか渋い。「abbey road」(これが一番好きなアルバム)からの選曲も多いし、「comme together」なんかかかったりすると、これまた胸が高鳴ります。はっきり言ってこの曲は素晴らしすぎます。かっこよすぎる。何故いまこのFMの話をしているかというと今日とっても面白い曲を2曲聞いたからです。まずは"Mr. Big"の「to be with you」(確か、名前は忘れた……)。うーん、"Mr. Big"は日本のためのバンドじゃなかったんだね、ヨーロッパでも聞く人がいたんだね。誰に聞いても知らなかったから、日本人とアメリカ人しか知らんのかと思っていました(さらには、彼らは日本人ちゃうか?との疑惑もあった)。まぁともかくこの曲はとっても懐かしい。色々な事が蘇ってくる。胸が痛くなる……。それはそうと今日一番の驚きとときめきは、「XTC」。はぁー、なんてかっこいんだろう。こっちに来てからというもの久しく彼らを聞いてなかったんですけど、今日久しぶりに聞きました。それも2曲も。いいね、いいね、いいね……。けどこれらも含め今日の選曲は極めて日本人向けのような気がしました。
          

  
  
1月12日(金)           
今日はいたいほどの快晴。太陽が眩しい。ただ寒い……。真剣に寒くなってきた。旅先での-12℃は乗り切れたのに……、モンスではつらい。旅先では1人でbarで飲むのにモンスでは行く気にならない、それと一緒か。やっと冬が来たちゅう感じかな。ラジオからもばんばん「moins 10 degrée」ちゅう勇ましい言葉は聞こえてくるし、ジュレジュレ(gelée)言っている。とうとうきましたねこの季節。ということで僕は冬眠します。それでは、また暖かくなるまで……。
おおっ、NIRVANAが!(うん、綴りこれでよかったっけ?忘れた。ちなみにフランス語では"nirvâna"。日本語の授業で先生が日本の文化を紹介するのにこの言葉を使うけど、いまいちどういう意味で使っているのか分からない。ちなみにもう1つよく使われる言葉"ésthétique" 「美意識」)。話が逸れたついでに「無常感」について。「non-permanence」とか「Rien n'est éternel」とか、違うんやね。その表面的な意味だけじゃなくて、生あるものは常に滅びる、からこそ一瞬一瞬を大切にと。つまりは『刹那ticに生きろ!』と(勝手に言葉作って、勝手に解釈しとるけど……。まぁ僕の感じるところやから)。まぁ中庸が美じゃない人達には理解できひんねやろうけどね。けど「Nothing lasts forever」って表現はとっても綺麗やね、字面の話。英語もたまにはやってくれる。
          

  
  
1月13日(土)           
日本からの楽しげな宴の報告に、太平の眠りは覚まされる。うぅ、日本がいい。今から宴に参加する……。とは言ってもそれは遠き儚き夢のまた夢。現実にはまだここベルギーで踏ん張り続けなければならない。ようやく噂に聞く厳しい冬の気配のMons。今日も快晴。カーテンの隙間から飛びこんでくる太陽の光はとても厳しい。よし、昼ご飯を食べに行こう。
          

  
  
1月14日(日)           
今日もいい天気。8時40分日の出。空が赤く染まってとても綺麗。ということはこの時間まで起きていたということ。そして今猛烈に眠たくなったきた。で、ここで寝る⇒夕方に起きる⇒夜寝れない⇒明け方眠たくなる⇒けど頑張って朝の授業に行く⇒休憩を挟み急激な睡魔⇒授業中寝る⇒先生を悲します。うーん、分かりやすいシナリオに向って一直線やね。しかし運命には逆らえない。運命を変えようとすることは神に対する冒涜。 C'est la vie ... ちなみに今日の予想(ベルギー特有はばひろ)最低気温−10℃〜−4℃……、2桁……。これも人生。
太陽の光を充分に浴びながら(もちろん部屋の中で)、まったりまったりとフランス語を読む。うーん、気持ちがよい。まわりが異様に静かなのもあって一挙に8時間ほど読む。うーん目が痛い。そして8時間の成果はページ数にして19ページ。うーん、全く進んでいない。このペースだと一冊読むのに100時間かかる。なかなか読めるようにならないものです。ちょっと粋な時間の潰し方。
新聞から(気付いたんやけど土曜日の新聞にsamedi、dimancheって書いてあるからやっぱり日曜日は新聞休みなんやね。週一の休みやったら新聞配達少年も楽やね、いないけど)。"Harry Potter"がものすごい。去年の11月29日にシリーズ第4作目『Harry Potter et la coupe de feu』が発売されてからバカ売れらしい。まさに火がついた状態。でランキングが出ているんやけどこれがいつからいつまでのランキングか分からない(真剣に書いてないと思う……)、まぁそこで10位の中に"Potter"が1位、4位、7位、10位と4冊ともランクイン。去年ベルギー人に「"Harry Potter"人気ある?」って聞いた時「そんなに」って言われた記憶がある。まぁとりあえず今は子供みんなが持っているってこと。un must de la littérature enfantine.ということ。確かにバルトの国々でも売っていたからね、星の王子さまがないのに。とりあえず本がバカ売れしたら次に取られる行動は世界中で決まっているようで、今年中には映画化ということらしい。まぁ僕も最初の2冊読んだからね、何も言えない。けどやっぱり僕は子供じゃないって事やね。
          

  
  
1月15日(月)           
ただいま1月15日(月)午前3時45分。腹へったー、マジで餓死する。食べ物の買い置きが何もない。そして眠れない。土曜日の昼過ぎに起きてから40時間近く……、はぁ全く眠れない。目が凄い疲れているけど眠れない。それに耐え難い空腹感。貧しー、ひもじい-。何しとるんやろ俺。とうとう"surmâle"になったかな? −L'amour est un acte sans importance, puisque'on peut faire indéfiniment.−って。『太古の昔人間が動物と共にあった時代、人間は動物より強くある必要があった。20世紀人間が機械と共にあった時代、人間は機械より強くある必要があった。そして今日高度な情報化社会を迎えるにあたり、人間は情報より強くある必要があるのかもしれない。』(←大学生活最期のレポートのまとめ。今思うとなんて愚かな……) まぁ、ということでパソコンの中身掃除でもしよう……。明日学校行けるかな。
……おかげさまで朝6時過ぎには眠ることが出来ました。それもぐっすりと。
昼からBruxellesに本を買いに行く。確かに寒い、けど素晴らしくいい天気なので気持ちがいい。日向だと何だか結構温かいような気もする。雨で暖かいか、快晴で寒いか、晴れていて暖かいのがいい。平日の昼間なのに人多い多い、そこら中でバーゲンバーゲン。60%引きとかってどうなんやろ、通常時の買物がばかばかしくならん?と言いながら4000FB(約11500円)の服を1600FB(約4500円)で購入。本も大量購入。読んでない本がどんどん溜まっていく……。帰り"Gare du Nord"駅に向う途中一人のおっさんに「北駅はあっち?」と英語で話しかけられる。「そうやで」と教えてあげた後もこいつはずっと着いてきて(まぁ向う所が一緒なんやけど)、ずっと話しかけてくる。彼はドイツ人で週末を利用してベルギーに遊びに来ている、そして明日テクニックのシンポジウムがコペンハーゲンであるのでそれに行く、と一方的に自分の自己紹介。ふーん。「だけど」ときて、1つ問題が起きたと言う。クレジットカードと銀行のカードを落としてしまったと。それで再発行してもらえるのが明日になってからだと言う。ふーん可哀そうに。明日の会議には出席しないと行けないのでどうしようか思案していると。駅について時刻表を見るとちょうどMons行きの電車があったので、「それじゃすぐ電車来るから」といって別れようとすると、「僕もMidi(南)駅まで行くところ」だと言って同じ電車に乗ることに。で、電車に乗ってから。「1ついい案が浮かんだんだけど聞いてくれるかな?」と言ってきたので話を聞くと、「僕の住所を教えるから君の住所も教えてくれるかな」と。「で?」と聞くと、「コペンハーゲンまでのエアー代を貸して欲しい。明日にはちゃんと振込むから」と。うーん、こいつも俺をなめて近付いていた奴確定。腹断つよりこいつの本当に申し訳なさそうな態度が面白かった。「I'm student. So I can not help you.」と英語の正しい、正しくないは別として丁重にお断り。彼はとても切なそうな顔をして次の(中央駅)で降りて行った。おーい、南駅まで行くんちゃうんかったんかいな。彼はこうやって何度も何度も電車で駅を往復しながら、優しくお金を恵んでくれる観光客を待っているんやろうね。俺はこういう人の良心にたかる輩が大嫌いなんや。こういう奴らこそ真っ先に地球上から消えて欲しいね。これならナイフで脅して金を取る方がどれだけ人間的か分からん。それにしても俺はそんなにお人よしそうな顔をして街を歩いとるんやろうか。まぁBruxellesに来る人はくれぐれも気をつけて下さいな。
今日はショッキングな出来事があった(先の話とは違う)。『LE FRANÇAIS DANS TOUS LES SENS』(Henriette WALTER) っていう素敵な本がある。フランス語についての本なんやけどとっても素晴らしい本やと思う。今まで3回も買っている本。1回目は日本で通販で買った。そしてそれを日本においてきたのでこっちに来てからすぐにパリで2回目の購入。そしてその本を先の旅行中に(多分エストニアからポーランドに行く電車の中やと思うんやけど)忘れてきたので今日3回目の購入。それだけ価値がある本。で、絶対訳して出版者に売りこんだんねんと思っていたわけ(実際10分の_程日本で訳した)。けど今日発見した、『Traduction japonaise (à paraître en 2001)』って。これで『surmâle』に続いて2回目。これって凄い悔しいね(まぁ訳した所でそれを認めてくれるかどうかは別やけど)。うん、悔しい。目の付け所がいいのか、悪いのか。悔しいね。けどすごくいい本やと思うんで日本で出版されるのはいいことだ。フランス語に興味のある人は是非読んでも損はないと、けど簡単に書いてあるんで原語版でも読める。まぁ両ヴァージョン読もうということで。
あぁ、これも大事な事や。今日は21世紀初、Dominiqueさんに日本語を教えた。本人は休み中忙しくてほとんど日本語に触れる機会がなかったと言っているけど、かなり進歩していた。今日は僕の方が余計にフランス語を教えてもらった。大事な話。

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